アーセナルで長く指揮を執っていたアーセン・ヴェンゲル監督。選手の発掘と育成を得意としており、多くのタレントを輩出してきた。
ヴェンゲルの政権下でアーセナルを離れることを選択したたくさんの選手の中でベストイレブンを選ぶとしたら?『Planet Football』のセレクションを見ていこう。
GK:ヴォイツェフ・シュチェスニ
アーセナルのユースシステムを経て2009年に昇格。ヴェンゲルの信頼を完全には獲得できなかったものの、イングランドを離れてから才能を開花させた。
ペトル・チェフの獲得で出番を失ったと考えた彼は、ローマへのローン移籍でブレイク。2017年にはユヴェントスと契約し、セリエA連覇を経験している。
DF:バカリ・サニャ
アーセナルに所属した7年間でFAカップ1回しかタイトルを獲得できなかったとはいえ、2014年にフリーで退団してからはマンチェスター・シティへと移籍し、プレミアリーグでの活躍を続けた。
2016年にリーグカップの優勝を経験した後、契約満了で退団。その後は様々なクラブを渡り歩き、現在はモントリオール・インパクトに所属している。
DF:コロ・トゥレ
ヴェンゲルの「最高の掘り出し物」と評価されるトゥレ兄弟の兄。かなり安い額でアーセナルに加入し、センターバックにコンバートされて才能が一気に花開いた。
アーセナルを離れたあと、サニャと同じくマンチェスター・シティへと移籍。さらに2013-14シーズンにはリヴァプールでプレミアリーグ2位に。人格面でも非常に評価が高い選手であった。
DF:トーマス・ヴェルマーレン
2009年にアヤックスからアーセナルに加入し、公式戦150試合に出場。ただ残念ながらフィットネスの問題にも苦しんだ。
そして2014年に移籍したバルセロナでは、彼自身は本当にプレーする機会が与えられなかったとはいえ、4回のリーガ優勝を果たした。現在は日本のヴィッセル神戸で復活を遂げている。
DF:アシュリー・コール
2003-04シーズンにプレミアリーグを無敗優勝した「インビンシブルズ」の一員であった左サイドバックは、2006年に突如チェルシーへと電撃移籍。カネに目がくらんだとして「キャッシュリー・コール」とも呼ばれることに…。
とはいえ彼はスタンフォード・ブリッジでさらなる成長を遂げ、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、FAカップなど多くのタイトルに貢献する。
MF:セルジュ・ニャブリ
今なお「アーセナルはなぜ彼を手放したのか」と言われているニャブリ。イングランドではローン生活を送り、まったく輝かないまま2016年にブレーメンへと売られていった。
しかしドイツで彼はすぐに頭角を現し、2017年にはバイエルン・ミュンヘンへ。今やブンデスリーガ屈指のウイングになっている。
MF:パトリック・ヴィエラ
ヴィエラはアーセナルの押しも押されもせぬレジェンドであり、6つのメジャータイトルをもたらした選手。だが2005年、9年所属したチームを離れていった。その後はユヴェントス、インテルでプレーし、最後にマンチェスター・シティでキャリアを終えた。
「監督が昔ほど自分を信頼していないことが分かった。セスクと呼ばれる選手が来てうまくやっていたから、自分の時間が終わったことを感じていた」と、彼は2016年に語っている。
MF:セスク・ファブレガス
彼がバルセロナからアーセナルにやってきたとき、わずか16歳という若さだった。しかしイングランドですぐに輝きを見せ、世界最高クラスのMFとして評価されるようになった。
ただ彼は古巣であるバルセロナで活躍する夢を持ち続けていた。2011年には2800万ポンドの移籍金でカンプ・ノウへと戻ったが、流石に相手がイニエスタではポジションを勝ち取ることは難しかった…。その後チェルシーと契約してプレミアに戻り、再び活躍を見せた。
FW:ティエリ・アンリ
アーセナルで2つのプレミアリーグタイトルと3つのFAカップをコレクションした英雄は、2007年にバルセロナへと移籍した。
アンリは「退団を考えたことはなかったが、自分は29歳になっていた。多くの仲間が去っていたし、ヴェンゲルが残るかもわからなかった。簡単なことではなかったし、別れの際には涙を流した」と2015年に話し、年齢を考えた決断だったと明かしている。
CF:ニコラ・アネルカ
彼が1997年にPSGからやってきたとき、移籍金はわずか50万ポンド(およそ6670万円)だった。しかし2年後レアル・マドリーに売却されたとき、その価格は2250万ポンド(およそ30億円)にまで上がっていた。
その後19年間のキャリアで12クラブに所属するジャーニーマンとなり、トルコやイタリアでリーグタイトルを獲得。独特のサッカー人生を歩んだ。
FW:ロビン・ファン・ペルシー
オランダリーグではワガママなウイングだった彼がアーセナルで世界最高のストライカーに変貌した。そして2012年にマンチェスター・ユナイテッドへと移籍している。
アーセナルでは2004-05シーズンのFAカップ以降チームでのタイトルに恵まれなかったが、マンチェスター・ユナイテッドではデビューシーズンでリーグ優勝を果たした。