【聞かせて】 No.655「舛井 岳二さん・洞春寺境内に窯を開く萩焼作家」

 洞春寺(水の上町)敷地内にある納屋を改装し、2020年の夏を目標に萩焼の窯を開く。「喧噪から離れ、清新な空気の流れる場所。ここだからできるものを作りたい」と情熱を燃やす。

 元来ものづくりが好きで高校時代は仏像彫刻家に憧れ、奈良県で弟子入り先を探したことも。様々な職を経験しながら進むべき道を模索し、27歳の時、萩焼体験に参加し、「これだと思った」という。大屋窯に弟子入りを許されてから12年、陶工としてのいろはを学び、独立場所を探していた時、洞春寺の深野宗泉住職から敷地内を利用してはという提案を受けた。「人やタイミングに恵まれ、周囲に助けられながら自分という幹を太くしてもらっている」と振り返る。

 開窯後は「同じ敷地内に建つ山口育児院の子どもたちのお役に立てることもできれば」と話す。

【プロフィル】1979年3月大内生まれの41歳。大内小・中学、野田学園高を卒業後、北九州市などで就職。27歳の時萩焼と出会い、萩焼の窯元・大屋窯(萩市)で12年間修業を積んだ後、独立。山口市内の喫茶店・原口珈琲のコーヒーカップなどの制作も手掛ける。

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