長崎県営施設利用者数減 3月、新型コロナ拡大影響

新型コロナウイルス感染拡大を受け、利用のキャンセルが相次いでいるトランスコスモススタジアム長崎=諫早市

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、県営スポーツ施設の3月の利用者数(観客を含む)が大幅に減少した。諫早市のトランスコスモススタジアム長崎の利用は会議室だけの152人。併設するトレーニング室も閉鎖が続き、担当の県道路維持課は「長期化すれば施設の維持管理費の確保が難しくなる可能性もある」と懸念する。
 トラスタの昨年3月の利用者数は、サッカーJ2のV・ファーレン長崎の3試合を含めて2万548人。トレーニング室も1685人の利用があった。だが、今年はJリーグの延期に加え、大会や強化合宿のキャンセルも相次ぎ、3月の競技場の利用者はゼロ。トレーニング室も2月末から閉鎖され、今も消毒液の万全な配備が困難なことなどから使用されていない。
 一方、トラスタがある県立総合運動公園内の補助競技場やテニスコートなど、他の屋外施設は特に制限していない。高校などの部活動をはじめ、各利用者の判断に任せている。同課は「“3密”を避けるなど、それぞれで感染を防ぐ措置をしてもらいたい」と呼び掛けている。
 長崎市の県立総合体育館も昨年3月比で1万4603人減った。こちらは近隣の県営ビッグNスタジアムとともに3月2日から今月19日まで、高校生を含む18歳以下の使用を禁止している。期間延長については、感染状況や安全面を考慮しながら検討するという。
 県体育保健課は「大なり小なり大会の中止が多く、利用者減に伴う収入源の不安はある。やむを得ないというか、こればかりは…」と厳しい現状を説明する。

 


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