「安心・安全な店」のぼり旗でPR 企業が千枚製作、全国に無料配布へ

トランプスが飲食店に無料で配布するのぼり旗(右)

◆新型コロナで苦境の飲食店を応援

 のぼり旗の製作を手掛けるトランプス(横浜市青葉区)が、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立つ飲食店の支援に乗りだした。従業員のマスク着用や店内の消毒といった「安心・安全な店」をPRできるのぼり旗を千枚製作し、全国の飲食店に無料で配る。

 2006年設立の同社は、のぼり旗のデザインや通販事業を展開し、全国各地の飲食店などを顧客に持つ。担当者は企画の趣旨について「新型コロナの感染拡大で外出機会が減り、売り上げ減に苦しむ店舗に恩返ししたい」と話す。

 無償で配布するのぼり旗には、マスクと消毒液、手洗いのイラストを用い「クリーン対策実施店」の文字をあしらった。サイズは縦180センチ、横60センチで、のぼり旗では主流のポリエステル素材を使った。

 同じ内容のA4ポスターと小型シールも作り、3点セットで届ける。画像データも無料で提供し、各店のホームページや飲食店検索サイトに掲載できるよう工夫した。

 同社によると、のぼり旗は1枚3990円相当。既に200枚を製作した。申し込みは1経営者につき1セット限定とし、ウェブサイトと電話で募る。送料は各店で負担してもらう。

 同社は過去にも、東日本大震災で被災した飲食店の早期再開を手伝うため、各店オリジナルののぼり旗を受注して無料配布した実績がある。

 担当者は「飲食店では持ち帰り(テークアウト)の需要が急拡大している。クリーン対策を周知すれば、来店者が安心できるはず」と期待を込める。

 申し込みは、トランプス電話045(479)2243。または同社運営のウェブサイト「デザインのぼりショップ」から。

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