ヤンキース共同オーナーのハンク・スタインブレナーが死去

日本時間4月15日、ヤンキースは自軍の共同オーナーの1人であるハンク・スタインブレナーがフロリダ州クリアウォーターにある自宅で亡くなったことを発表した。63歳だった。ハンクは長い間、健康上の問題を抱えていたようだ。

ハンクは、弟のハルとともに父ジョージからヤンキースの経営権を引き継ぎ、ヤンキースのゼネラル・パートナーとして13年目、共同チェアマンとして11年目のシーズンを迎えていた。球団経営に関する様々な業務をハルと分担し、選手との契約交渉や球団全体の戦略などを担当していたという。

ヤンキースの前オーナーであるジョージと妻ジョアンの子、4人兄弟の長男として1957年4月2日にクリーブランドで生まれたハンクは、「球団に若い血を入れたい」という父の方針により2003年にヤンキースへ加入。2007年にはハルとともに球団に関わる日常的な業務をこなすようになった。

2007年シーズン終了後は、ジョー・トーレからジョー・ジラルディへの監督交代を行っただけでなく、契約を破棄してフリーエージェントとなったアレックス・ロドリゲスとの契約交渉も担い、再契約に成功。ツインズからスター左腕、ヨハン・サンタナの獲得を狙うなど、チーム強化に積極的な姿勢を示した(サンタナはメッツへ移籍)。

新ヤンキー・スタジアムが開場した2009年に、ヤンキースは球団史上27度目のワールドシリーズ制覇を成し遂げたが、そのときハンクは父ジョージとともにフロリダにおり、テレビで試合の様子を見ていたという。ジョージは翌2010年7月にこの世を去った。

ヤンキースに関わる業務をこなす以外にも、ハンクは数十年間にわたって競走馬の飼育や育成に情熱を注いできた。「YESネットワーク」などの経営にも携わり、ニューヨークやタンパベイ地域でのチャリティ活動にも積極的に関わっていたという。スタインブレナー一家は声明文を発表し、「我々は彼を失ったことを深く悲しんでいます。彼の思い出は常に私たちとともにあります」と述べた。

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