ピアースが現役引退を表明 2018年ワールドシリーズMVP

日本時間4月15日、2018年のワールドシリーズでMVPに輝いたスティーブ・ピアースは、ボストンのラジオ局「WEEI」の番組に出演し、現役引退を表明した。ピアースは「良いプロ野球選手生活だった。(サービスタイムで見て)10年間プレイすることができた。正式に引退するよ」と語った。

日本時間4月14日に37歳の誕生日を迎えたばかりのピアースは、2018年のポストシーズンにおいて予想外の活躍を見せ、ワールドシリーズ制覇を成し遂げたチームにおいてヒーローとなった。ドジャースとのワールドシリーズでは、5試合で3本塁打を放つ大活躍。ピアースの引退表明は、そのワールドシリーズの第1戦の様子を再放送している最中に行われた。

ピアースは、パイレーツ、オリオールズ、アストロズ、ヤンキース、レイズ、ブルージェイズ、レッドソックスで合計13シーズンにわたってプレイし、通算766試合に出場して572安打、打率.254、91本塁打、OPS.772を記録。自己最高のシーズンはオリオールズ時代の2014年で、この年は自己最多の102試合に出場して打率.293、21本塁打、OPS.930の好成績をマークした。

レッドソックスに加入したのは2018年シーズン途中で、マイナーリーガーのサンティアゴ・エスピナルとのトレードだった。ドジャースとのワールドシリーズでは、全5試合に出場して12打数4安打、打率.333、1二塁打、3本塁打、8打点、OPS1.667の大活躍。シーズン途中で移籍した選手がワールドシリーズでMVPに輝くのは、1969年のドン・クレンデノン(メッツ)に次ぐ史上2人目の快挙だった。

2019年は故障に泣き、わずか29試合の出場に終わった。シーズン終了後にフリーエージェントとなり、現在に至るまで未契約の状態が続いていたが、オフの間に「WEEI」の番組に出演した際には「まだ正式に引退したわけではない」と発言。それを経て、今回正式に現役引退を表明するに至った。

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