マスクがない!じゃ手作りだ!

 マスク不足が続いています。飛沫の拡散防止に使われる不織布のマスクは、どこへ行っても品薄状態。というより、ない。そこで、最近注目を集めているのが手作りマスクです。

 ただコロナウイルスの感染を防ぐという点では、正直なところ効果はあまり期待できないとされています。布マスクに期待できるのは、「うつさない」こと。

 風邪やインフルエンザの患者が1回咳をすると10万個、1回くしゃみをすると200万個のウイルスが放出されるといわれます。マスクというフィルターがあるとその数は減らすことができます。さらに手や指を口や鼻に触れないようにすることで、感染を防ぐことにもつながります。

 また、のど、鼻など呼吸器を湿潤させることで、風邪などをひきにくくなります。

 感染のリスクを減らすための手段としてのマスクと、手洗い、2メートル以上の距離を保つというソーシャルディスタンス、そして「3密」を避けるなどの組み合わせで、感染を防ぐ確率は上がるはず。そしてマスクをすることで、周りに不安を与えないという効果も期待できます。

 さらにマスクのつけ方も大事。ウイルスの侵入を防ぐため、隙間のないように、ぴったりと装着します。お手入れも欠かせません。中性洗剤で手洗い。ただ、ごしごしとしてしまうと生地への負担が大きくなるので、つけおき洗いがいいとも言われます。洗った後は熱湯で消毒し天日でしっかり乾かします。

 そして、たとえ家族といえども複数のマスクを一緒に洗ってはダメです。一つひとつ別々に洗うことが必要です。

 ネット上ではいろいろなマスクの作り方が紹介されています。

 宝塚市文化財団は、劇場などが閉館になるなか、アートの力で何かできないかと、このほどホームページに「今、アートにできること。手作りマスクの作り方」というページを設けました。家にいる時間が増えるなか、手作りの楽しさを知ってもらおうと、宝塚市手工芸協会の協力を得て、レシピ=型紙をダウンロードできるようにしました。

 初心者向けのハンカチマスク(ハンカチを折ってゴムを通すだけ)から、手作りマスク(中級向け)、本格マスクまでそろっています。で、作ってみました。

 生地はダブルガーゼを使ったので柔らかく、型紙を写すのに線がよれて時間がかかりましたが、縫い始めるとあっという間。30分くらいでできる……はず。(やり直しなどがあったので40分かかりましたが)

 布以外にもこんな素材でマスクを作ることができます。

 コーヒーフィルター。静岡の大学の先生が、マスクが手に入らない学生のために応急処置として考案しました。4枚を合わせてホッチキスで止め、ゴムを通すだけ。簡単です。

 では、コーヒーフィルターに効果があるのかが気になります。

 ミズーリ大学とバージニア大学の調査で、コーヒーフィルターは空気中の粒子の40~50パーセントを捕集することが分かったとのこと(NYタイムズ)。呼吸は少ししづらくなりますが、ある程度の効果が期待できそうです。

 その効果をさらに上げるのに役立ちそうなのが、お茶フィルター。不織布でできているので、コーヒーフィルターマスクの内側に装着すると、いいのでは……。さらにこのお茶フィルターは、布マスクにも応用できそうです。

 このほかにもいろいろな素材で作ることができそうです。手作りの良さは、自分のためにカスタマイズできること。大きさも、デザインも。手作りのマスクが単なるマスクではなく、アートの要素を持つものになるかも、とひそかな期待を持ちつつ、1日も早く、「コロナのない」生活に戻ることを祈るばかりです。

コーヒーフィルターマスクを当ててみる、ラジオ関西の春名優輝アナウンサー。これにゴムをつければ完成

※ラジオ関西『PUSH!』2020年4月14日放送回より

2020年4月14日(火)16:30~17:35 | PUSH! | ラジオ関西 | radiko

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