踊って楽しむ。オンラインで見るダンス・パフォーマンス

自己隔離期間、世界各地のダンスカンパニーや個人が自宅でダンスやパフォーマンスを披露している。そのかたちは、作品公開、自宅で踊る様子、あるいはこの時世を受けてのダンス制作までさまざま。

今回は、自宅での不安な気持ちを一時忘れられるようなプログラムを紹介。あふれる情報に気が詰まったら、体を動かすことをおすすめしたい。

エドガー・ドガ「The Rehearsal of the Ballet Onstage」(1874)

ライヒの音楽に合わせて踊るRosas

1983年にベルギーで結成されたコンテンポラリー・ダンスカンパニー「Rosas」。来日公演は毎回ソールドアウトの人気カンパニーの作品「Rain」を現在オンラインで見ることができる。

4月30日までの期間限定で公開中の「Rain」は、2001年に初演され、世界各地で上演されたコンテンポラリー・ダンスの名作。スティーブ・ライヒの「18人の音楽家のための音楽」に合わせてダンサーたちが軽やかに舞う様子はコンテンポラリー・ダンスに馴染みのない人々にも新鮮な感動を与えるだろう。

自宅でバレエレッスン

Rosasの作品を堪能したら、自宅でバレエレッスンも。オランダのオランダ国立歌劇場は、公式YouTubeチャンネルで、「自宅でできるバレエレッスン」を紹介している。

動画には次のようなコメントが添えられている。「困難な時代においては、安全を確保とともに体調を整えることも大切です。私たちは自宅のリビングルームからでも参加することができるバレエクラスを開発しました」。

このチャンネルでは、4月15日時点で6のバレエクラスのほかウォームアップ動画なども公開しており、ドネーションも受付中。
https://www.youtube.com/user/DutchNatOperaBallet/videos

パートナーとダンス

いっぽう日本では、ダンサー、振付家の仁田晶凱(にた・あきよし)とダンサーの町田妙子がリビングルームでできる夫婦のダンスを発表している。

星野源の「うちで踊ろう」に合わせてふたりが踊る、運動不足解消にもぴったりな約1分のダンス。家族やパートナーと試してみてはいかがだろう。

名門バレエ団が自宅で舞う

ロシアの「ミハイロフスキー劇場バレエ」。かつてはレニングラード国立バレエの名で親しまれた名門バレエ団のダンサーたちも、自己隔離の期間は工夫を凝らして自宅で踊り、それらを続々とSNSの個人アカウントで公開中。

この劇団は日本でも人気があり、2019年11年には東京文化会館で「眠りの森の美女」と「パリの炎」を披露したばかり。自宅ダンスを楽しんだら、次回来日時にはぜひ公演を訪れてみてほしい。

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ネイティブアメリカンの祭

YouTubeで「quarantine(自己隔離)」「dance」などと検索すると、アマチュア・プロフェッショナルを問わず、多くの人々が自宅でオリジナルダンスを披露していることがわかる。

そんななか、ネイティブアメリカンの踊りの集会・祭り「パウワウ」を専門とするアメリカのPeigan Powwow Productionsは、「Quarantine Dance Specials 2020」と題したシリーズをYouTubeで投稿中

幅広い年齢のダンサーたちの自己紹介とダンスのコンセプトは各動画の説明文に書かれているため、エネルギッシュな踊りとそのバックグラウンドをあわせて学ぶことができる。

自己隔離期間は、体を動かしリフレッシュを。

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