島原市役所新庁舎を公開 5月7日、全面供用

島原市役所の新庁舎=島原市上の町

 長崎県の島原市は15日、5月7日の全面供用開始を前に、市役所新庁舎(同市上の町)を報道陣に公開した。新たに設けられた災害対策室では、気象や河川情報などを自動収集し、モニターで一元的に表示する県内初システムが導入されるなど、防災拠点としての機能強化が図られている。
 新庁舎は鉄骨造り5階建て、延べ床面積約8954平方メートルで旧庁舎の約1.8倍。2018年3月に着工し総事業費は約52億円。
 市によると、新庁舎は震度6強の地震でも倒壊しない耐震構造。災害時の一時避難所としても活用を想定する。発電機などを最上階に配置し水害に備えた。
 災害対策室には、災害時の被災状況確認などに用いる小型無人機ドローンから、リアルタイムで映像を伝送するシステムも全国に先駆けて導入。このほか、島原地域広域市町村圏組合消防本部などと双方向で情報共有しながら、テレビ会議が開催できる仕組みも取り入れた。
 市担当者は「防災拠点に加え、市民が気軽に利用できる庁舎を目指したい」と話した。

災害対策室に導入したシステムを説明する市職員=島原市上の町、島原市役所新庁舎

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