アフリカ布でマスク製作 横浜の工房「OdiOdi」

アフリカ布でマスクを製作している室賀さん(左)と小池さん=横浜市中区

 新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの供給不足が続く中、横浜市中区相生町にある工房「OdiOdi(オディオディ)」が製作するアフリカ布のマスクが話題を呼んでいる。「odiodi」はマラウイの気軽なあいさつで、「マスクを入り口に、アフリカ布にも気軽に親しんでもらえたら」と呼び掛ける。

 手掛けるのは、レストラン内に工房とショップを構える小池佐季子さん(33)と室賀ゆり子さん(28)。徳島県美波町を拠点に活動していたが、本格的にアフリカ布の魅力を広めたいと、アーティストやクリエーターが多く集まる同所に移転。廃材などを使って古民家風の店舗に自ら改築し、昨年11月にオープンした。

 生地はマラウイやケニアなど、主に東アフリカの地元住民向けの布店から仕入れる。工房には約120種類を用意し、客とじっくり相談しながらオリジナルのバッグや洋服などを作り上げる。既製品のリメークや修繕も行う。

 マスクの製作を始めたのは3月中旬で、これまでに100枚以上を販売した。青年海外協力隊としてマラウイで活動した経験もある小池さんは「色柄が大胆なアフリカンファブリックは普段からなじみがないと扱いが難しい。きっかけは感染予防ですが、まずは小さなマスクを手始めにアフリカに興味を持ってもらえたら」と語る。

 既製品も販売するが、マスクに適した約30種類の生地から好みの柄とサイズを選ぶオーダーメードにも対応。異なる柄を合わせてより個性を発揮することも可能だ。「柄の見せ方は特にこだわる部分。世の中が大変な時期ではあるが、自分らしさを表現してほしい」と室賀さんは提案する。

 価格は、Lサイズ1200円、Mサイズ1100円、キッズ千円。木~土曜の午後3~7時に店頭で注文に応じる。電話090(9709)9319。

© 株式会社神奈川新聞社