ドジな白人警官 & 生意気な黒人少年! Netflixの“やりすぎ”バディ・コメディ『コフィー&カリーム』

Netflixオリジナル映画『コフィー&カリーム』独占配信中

気弱な白人警官&黒人シンママと悪ガキが繰り広げるカルチャーギャップ・コメディ!

このご時世でも新作が次々と配信されてありがたい限りのNetflixは、作品の幅も魅力だ。シリアスなドキュメンタリーあり、ハードなアクションあり、家族向けありアート作品あり。もちろん軽いコメディも。

2020年4月に配信が始まったオリジナル作品『コフィー&カリーム』は、警察官を主人公にしたクライム・コメディ。ナイスガイだけど気弱でボンクラなところもある白人の警官コフィーを演じるのは、『ハングオーバー』シリーズ(2009年~)のエド・ヘルムズ。彼には黒人でシングルマザーの彼女ヴァネッサ(タラジ・P・ヘンソン)がおり、その12歳の息子がカリーム(テレンス・リトル・ガーデンハイ)である。

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で、タイトルは「コフィー&ヴァネッサ」ではなく『コフィー&カリーム』。白人警官と黒人の少年。しかも警官は“母親の彼氏”なわけで、なかなかクセのある関係だ。一筋縄ではいかないバディ・ムービーであり、80年代映画ワードで言うとカルチャーギャップ・コメディということになる。

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この2人が麻薬犯罪に巻き込まれ、コフィーはあらぬ疑惑をかけられながら真相を追う。その中で個性が180度違うコフィーとカリームの関係性も変化していく。まさに王道のバディもの。その中で笑わせるのが、コフィーのドジっぷりとカリームの悪ガキっぷり。下ネタ満載のダイアローグが本作の魅力で、スタッフもそこが勝負どころだと心得ている。

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最大のポイントは“やりすぎ感”! 容赦ないバイオレンス描写も

が、まあこの手の面白さは観客を選ぶというか匙加減が難しい。見る人によってはどぎつすぎると感じるかもしれない。ポリコレやフェミニズムを茶化す手つきが鼻についたりもする。その“やりすぎ感”が最大のポイントで、武器にも弱点にもなってくる。ストーリー展開も「話が早い、テンポがいい」ともいえるが、それは同時に「メチャクチャなご都合主義」でもあるわけで。

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ちなみにバイオレンス描写のほうもなかなかの“やりすぎ感”で、こちらは筆者の感覚にもピッタリであった。まあ、これもびっくりしちゃう人はいるだろう。

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とはいえ、ひたすら安全な万人ウケだけを目指したような映画よりはよほどいい。主演トリオが魅力的なだけに、続編があってもおかしくないんじゃないか。

文:橋本宗洋

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