長崎・宝町付近に新幹線仮桁 大都市つながる実感

国道をまたいで徐々に延びる九州新幹線長崎ルートの仮桁=15日午前1時2分、長崎市

 九州新幹線長崎ルートのうち、長崎市中心部の宝町付近の国道202号をまたぐ橋桁(げた)の架設工事が13日深夜に始まり、15日未明には両側の橋脚の間(距離82メートル)が仮桁でつながった。
 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は2晩かけて、国道を夜間全面通行止めにして作業。JR長崎駅側の県交通局敷地内の橋脚から「手延機」と呼ばれる仮桁をゆっくりと送り出し、国道を挟んで対面する「新長崎トンネル」そばの橋脚に接続した。
 周囲ではカメラを構えた市民らが仮桁のかすかな動きに目を凝らした。作業をずっと見守った市内の会社員、平山智秀さん(40)は「大都市につながるという実感が湧いてきた。新幹線をどう長崎の発展に役立てるかを考えるとワクワクする」と話した。
 同機構によると、仮桁の後方には実際に使う橋桁がつながっている。5月の大型連休明けに10日間かけて、仮桁を徐々に解体しながら本体の橋桁を送り出し架設する。

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