長崎市で感染初確認 従業員8人が濃厚接触 宿泊先など休館

 長崎市で初めて新型コロナウイルス感染が確認された福岡県の30代自営業男性について、市は16日の会見で、男性が宿泊していた市内のホテルの従業員8人を濃厚接触者として特定したと発表した。2人が咽頭痛などの症状を訴えている。8人のうち、3人のPCR検査の結果は17日にも判明する見通し。
 男性が店舗工事に従事していた市内の仕事現場では今月1日から11日までの間、約20人と接触があったことを確認。大半は福岡県在住者で、店舗関係者や客との接触はない。今後詳細な行動歴を調査し、濃厚接触者を特定する。
 一方、男性が宿泊していた市内のホテルと仕事現場の商業施設は16日、それぞれ施設名を自ら公表し、消毒作業のため休館するなどした。「ホテルウイング・ポート長崎」(大黒町)は、宿泊客が新型コロナに感染したとホームページ(HP)などで公表。ロビーや廊下など共有スペースを消毒し、当面の休館を決めた。男性が夜間の店舗工事に従事していた「みらい長崎ココウォーク」(茂里町)もHPなどで公表し、一部休業して消毒作業に当たった。18日から通常営業する。
 市によると、男性は1日から市内に滞在し、13日に38.9度の発熱を確認。15日に帰国者・接触者外来で検体を採取し、PCR検査で陽性が判明した。16日現在も熱や倦怠(けんたい)感などがあるが重症化していない。

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