食事宅配「サーザーイーツ」始めます! 佐々町内、商工会有志

食事宅配サービス「サーザーイーツ」をPRする(左から)浦田さん、江頭さん=佐々町、「ABURI 心和」

 新型コロナウイルス感染拡大で客が減っている地元飲食店を盛り上げようと、北松佐々町商工会青年部の有志が、食事宅配サービス「ウーバーイーツ」をもじった「サーザーイーツ」を始めた。発起人の江頭知裕さん(36)は「新型コロナに負けないように動き続けたい」と意気込む。
 江頭さんは同町の貸衣装店「L’ECRIN」(レクラン)を経営。新型コロナの影響で卒業式など晴れの行事が相次いで中止となり、同店も仕事が激減。「今は稼業より、地域の力になれることに時間を割く方が価値がある」と思い立ち、青年部の飲食店を手助けすることにした。
 江頭さんは配達を担当。青年部メンバーにテークアウトメニューの考案を呼び掛けたところ、同町の飲食店「ABURI 心和(ここわ)」「絃」の2店舗が賛同した。心和の店主、浦田恭之さん(41)は「新型コロナで売り上げが落ち込んでいたため、元々弁当を始める予定だった。サーザーイーツの提案はちょうどいいタイミングだった」と話す。
 11日、「サーザーイーツ」の仕組みを紹介する動画を青年部などのフェイスブックとインスタグラムに掲載。12日にサービスを開始した。無料通信アプリLINE(ライン)による注文で、「サーザーイーツ」を友だち登録すると、自動的に料理のメニューなどが送信される。現在、登録者数は約180人。注文依頼も増えてきているという。
 江頭さんは「手探り状態だが、走りながら中身を充実させていきたい。とにかく動かないことには何も変わらない。経済が再び流れ始めるまで、何とか耐えたい」と力強く話した。
 メニューは2店で計27品。配達エリアは町内一円で、配達料は300円。今後、配達エリアを広げたり加盟店を増やしたりすることも検討している。問い合わせは同会(電0956.62.3171)。

 


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