三浦市立小学校でいじめ 教委が認定

三浦市役所

 三浦市教育委員会は17日、市立小学校でいじめがあったと認定し、調査報告書を公表した。

 報告書などによると、当時小学1年だった児童は入学後、2017年5月中旬から複数の同級生とトラブルになった。6月に小学校敷地内の階段から同級生に突き落とされたほか、7月にはたたかれるなどしたという。

 児童は「学校に行きたくない」「怖い」など苦痛を感じている言動を繰り返し、学校を休む日もあった。保護者から相談を受け、学校で何度も話し合いが行われたが改善されなかったため、同年12月に児童は市内の別の小学校に転校したという。保護者が18年8月、いじめ調査について市教委に申し立てた。

 市の調査委員会は、17年6、7月の事案がいじめであったと認定した上で、校長が中心となった小学校側の対応や、教員間の情報共有などに組織的な問題があったと指摘。児童の個人的な特性がトラブルを引き起こしたと見ていた学校側の姿勢も問題視した。

 市教委は、同調査委からの助言を踏まえ、いじめの正確な認知の推進に向けた研修の実施や、校内体制の見直し、相談体制の構築、校内の見守り強化などの再発防止策を策定したという。及川圭介教育長は「教訓としてしっかりと受け止め、子どもたちが安心して過ごせる学校づくりに全力で取り組む」とコメントした。

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