子育て世帯へ食品セット 佐世保の支援団体 子ども食堂休止で

訪れた母親(右)に食品の詰め合わせを渡す数山代表=SDA佐世保キリスト教会

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、長崎県佐世保市の子育て支援団体「親子いこいの広場もくもく」(数山有里代表)は16日、食品を無償で配布する「フードパントリー」を市内で実施。県内の企業や有志から集まった食品の詰め合わせを子育て世代の市民らに手渡した。
 もくもくは毎月、同市谷郷町のSDA佐世保キリスト教会で子ども食堂を開いているが、現在は開催を見合わせている。新型コロナによる一斉休校などで家計の負担が増えた子育て世帯を支えようと初めて企画した。
 県内の企業や、販売しない食品を寄付する活動に取り組む佐世保市の「フードバンク協和」、有志から集まった缶詰や野菜などの詰め合わせ約100個を用意。ストレスから家庭内でトラブルが起きたときに相談できる窓口の情報をまとめたチラシも添えた。
 感染予防のためにドライブスルー形式を取り入れ、駐車場で配布。訪れた親子連れは「本当にうれしい」と笑みをこぼし、食品が入った段ボールやポリ袋を車に詰め込んだ。数山代表は「子ども食堂が休止していても、人とつながれる場所や支援があることを知ってもらう機会にしたい」と話した。

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