独自対策促す意見書を可決 佐世保市議会

 長崎県佐世保市議会は17日、臨時会を開き、新型コロナウイルス感染拡大から市民生活や地域経済を守る市独自の対策を求める意見書を全会一致で可決。朝長則男市長は「財源を確保し、4月中には具体策を実施できるようスピード感を持って対応する」考えを示した。
 同市では相次いで感染者が確認されている。意見書は「外出自粛などで市民の日常生活や事業者の経営にも甚大な影響が及んでいる」と指摘。国や県と連携し、速やかな対策を講じるよう求めた。
 市長は、国の緊急事態宣言を受け、浦頭地区で進む国際クルーズ拠点のターミナル建設工事が5月6日まで中止されると報告。周辺施設を含め完成が遅れるとの見通しを示した。
 給付費の不正受給などで県の行政処分を受けた障害者施設を運営する企業の元代表、宮田京子議員に対する議員辞職勧告決議案も可決。決議に法的拘束力はない。宮田議員は取材に「決議は真摯(しんし)に受け止めるが、(処分は)4年前の事案で、施設改善に努めてきた。市民の負託を受けており、市議の任期は全うする」と述べ、辞職しない考えを示した。

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