「金持ちが海外に逃げられない今だ!」 累進課税を超強化案がぶち上げか!? 一律10万円で迷走イメージの安倍政権にウルトラC?

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安倍首相が全国に「緊急事態宣言」を発令するとともに、「一律10万円支給」に踏み切りました。

「一律10万円支給」に対して<遅すぎた>とか<公明党に言われて方針転換するとか言語道断>とか、立憲民主党などの野党や「安倍憎し!」の人々からは批判や文句が出ていますが、<遅かろうが方向転換だろうが、決まったことはいいこと>と世論からはおおむね好評で、あとは<一日も早く実行してほしい>という声が、ネットやSNS上でも大勢です。

それでも、「一律10万円支給」の問題点として、金持ちや収入の減らなかった政治家や公務員までもらうのはどうなのか?…という意見は残っているようです。

『ワイドナショー』など情報番組に引っ張りだこの社会学者・古市憲寿は、4月16日放送の『とくダネ!』で「一律~」の問題点をこう指摘しています。

「一律給付は分かりやすいと思うんですけど、今の案だと年金をもらってる方とか、公務員の方とか、今回のコロナショックで収入が全く落ちていない人にもあげるって案ですよね?」

「結局じゃあ10万円配りました。何十兆円かかりました。その税金誰が返すんですかって言ったら、いま働いている我々が返すわけじゃないですか。ちょっとフェアじゃないと思う」

そんな指摘に賛同する声もありますが、<年金受給の高齢者も楽じゃなく働いてる>という意見や、<公務員や金持ちはその10万円を使って経済回せばいい>という案や、何より<収入は減ってなくても、最前線で頑張ってる医療従事者に一番支給したい>といった願いが多く、古市の指摘「フェアじゃない」は的外れ…といった考え方が主流のようです。

それだけ安倍首相が決断した「一律10万円支給」が、現実的に「ベター」と言えるわけです。

しかし、この「ベター」な案を「ベスト」にできると思ったのか、「だったら自己申告制にすれば、いいじゃん! 辞退したい金持ちや困っていない人たちは辞退すればいいわけで、ベストでしょ!」とでも思ったのか、麻生財務大臣が「自己申告制」を言い出したのです。

財務省が考えたのか、麻生財相の思い付きか分かりませんが、この「自己申告制」案は、せっかく「一律10万円支給」で納得しかけた世論に思いっきり水を差したようです。

<ベストどころか台無し…そんなこと言ってるとまた遅くなるだけ>

<欲しいと言ってる人にはあげる…といった金持ちの傲慢を感じる>

<それだと「いい人」ほど我慢してもらわなそう…本末転倒になる>

それでも「自己申告制」になれば、政治家や裕福な著名人など、放棄する人も増えてくるでしょう。

それなら、地位やお金のある人が、苦しい人を助けるといった「真っ当な構図」も成立しそうですが、SNS上では、一律10万円支給の「フォロー」として、この自己申告制をはるかに超える「ウルトラC」案が浮上しています。

<緊急事態宣言が解かれるまで、限定的に累進課税を思いっきり強化しよう>

累進課税の強化は、野党を中心に前々から提案されていたことですが、これには大きな問題点があったわけです。

それは、カネを稼げば稼ぐほど…お金持ちになれななるほど、税金が思いっきり増えていきますから、そんな累進課税率の高い日本を脱出して、シンガポールなど金持ちが報われる外国へ、個人も企業も流出してしまうのではないか…結果、税収は減って本末転倒になる、という身もフタもない問題点です。

そこで「ハッ!」と気づいた方がいたのでしょう。今こそ、累進課税を「超強化」しようというわけです。

<緊急事態宣言が出ている今なら、金持ちも外国に逃げ出すことはない>

たしかに…。

先日、『バイキング』などでMCを務める俳優・坂上忍が、「タダ働き宣言」をして、緊急事態宣言中の収入を「すべて寄付」することをブログで発表しました。

この坂上の決断に尊敬の念を抱いた方もいるでしょう。

この「ウルトラC案」である緊急事態宣言中の「累進課税超強化」が実行されれば、坂上のような「想い」や「悩み」がなくとも、高収入のお金持ちも、同じように「寄付」に走るかもしれません。基本的に非課税である寄付は、超強化された累進課税の「対策」にもなるからです。

なかば乱暴ともいえる「ウルトラC案」ですが、万が一にでも実行できれば、減りっぱなしの税収アップにもつながり、コロナ終息後の日本の経済復活にも繋がるかもしれません。(文◎編集部)

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