メクル第454号 こんな道具があったらいいな 長崎市科学館 少年少女発明クラブ

指導員に教わりながら作業をする三浦君=長崎市科学館(同館提供)

 「こんな道具があったらいいな」-。まだ世の中にない便利なものを考えだすことを「発明」というよ。長崎市油木町の市科学館には、自分のアイデアを基(もと)に、もの作りをする「少年少女発明クラブ」があるとって。どんな活動ばしよるとやろか? 昨年度のメンバー、三浦清慈(みうらせいじ)君(11)=長崎大付属(ふぞく)小6年=にも話ば聞いてきたばい。

 同発明クラブは、年度ごとに募集(ぼしゅう)した小学4年から中学3年までの児童、生徒が月に1、2回集まって活動しよるよ。1950年代に始まったという伝統(でんとう)あるクラブなんだって! すごか~。
 指導員(しどういん)は市科学館のスタッフや学校で理科を教えている先生。もの作りの道具に慣(な)れるごと、のこぎりで木の板を切ったり、くぎば打ったりするところから教えてもらえるとばい。夏休みは集中的に「全日本学生児童発明くふう展(てん)」(発明協会主催(しゅさい))に応募(おうぼ)する作品ば作るとよ。

◎全日本学生児童発明くふう展で入選した 三浦(みうら)君にインタビュー 結果の違(ちが)い面白い

 昨年度は県内でただ一人、メンバーの三浦君が同くふう展で見事入選! 受賞作「自動カードしゅうのうき」について話を聞いたよ。
 -どんな作品?
 カードがベルトコンベヤーで移動(いどう)する間、2カ所の突起(とっき)に当たることで、少しずつ向きを変え、収納(しゅうのう)するかごに運ぶことができる便利な機械です。
 -発明のきっかけは?
 約7年前から集めている大好きなゲームのカードが千枚(まい)ぐらいあるので、カードの向きを自動でそろえて収納してくれる機械があれば、面倒(めんどう)くさくなくていいな、と思い付きました。

受賞作【自動カードしゅうのうき】(同館提供)

 -工夫した点は?
 前の年もコンベヤーでペットのカメが運動できるマシンを作ったけど、モーターの力が足りませんでした。今回はその反省を生かし、ギア(歯車)を付けることで馬力を上げたり、布(ぬの)でできたベルトの裏(うら)に滑(すべ)り止(ど)めを貼(は)ったりして、空回りしないようにしました。
 -発明の魅力(みりょく)とは?
 部品の形や角度をほんの少し変えるだけで、結果が全然違(ちが)うから、発明は面白いです。他の学校の友達と仲良くなれるし、友達のアイデアに刺激(しげき)を受けることもあって、クラブの日を楽しみにしています。作品をもっとていねいに作れるようになりたいです。

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