移住者3人 カフェ開業 新上五島で島内外の人が集う場に

カフェ「Re‐harmo Cafe」を開業した(左から)佐々木さん、谷口さん、斎藤さん=新上五島町有川青少年旅行村

 新上五島町有川郷の町営キャンプ施設「町有川青少年旅行村」管理棟の一角に4月上旬、カフェ「Re-harmo Cafe」が開業した。運営を担うのは県外から移住したフリーランスの男女3人。それぞれの得意分野を生かして、島内外の人が集い、交流を生む場にしたいと意気込んでいる。

 3人は、佐々木雄大さん(25)=さいたま市出身=と斎藤晴久さん(35)=埼玉県春日部市出身=、谷口千博さん(26)=大阪府豊中市出身=。今春、「旅行村」の指定管理者となった合同会社、snufkiins(東京)。代表の今井朝美さんは離島情報を発信する任意団体の代表者でもあり、町の指定管理者募集を知り、手を挙げた。以前から親交があった3人に声を掛けた。
 飲食業のコンサルタントや農業者の支援などをしていた佐々木さんは2018年11月、旅行で上五島を初めて訪問。漁業体験や郷土料理を堪能し、島に魅せられた。「世代を超えて人が集まる企画を考えていきたい」と展望を語る。
 斎藤さんはこれまで、展示会や映画試写会の運営に携わってきた。今年1月、カフェ開業を控えた視察で初来島。特に海の美しさが印象的で「海がない地域で育ったが、自然が好き。地域の人がふらりと立ち寄る場にしたい」と話した。
 写真家の谷口さんは、都内を拠点にニュースサイト向けの人物撮影などを手掛けてきた。昨年11月、仕事で初めて訪れた際、のどかな港の風景に魅了された。「島の人たちには、日常の何げない場所で撮った写真も記念になることを伝えたい」と語る。
 カフェは以前、ミーティングに使われていた部屋を転用。計約30席を設け、手作りのケーキや自家製シロップを使ったソーダ、ワンプレートの週替わりランチを提供している。
 営業時間は午前10時~午後8時(季節により変動)で、不定休。キャンプ場利用の予約も対応する。図書コーナーに置く本の提供を求めている。問い合わせは有川青少年旅行村(電0959.42.5557)。

 


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