金田正の400勝&365完投、岩瀬は前人未到の… プロ野球不滅の大記録【通算成績・投手編】

歴代最多400勝の金田正一氏(左)と407セーブの岩瀬仁紀氏【写真:細野能功、荒川祐史】

通算365完投、400勝と現代野球ではありえない記録を残した金田正一氏

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けプロ野球は開幕が延期となり交流戦も中止となった。これまでプロ野球界では様々な大記録が生まれたが、ここでは先人たちが残した“不滅の大記録”を振り返ってみる(通算成績・投手編)。

 不滅の記録として真っ先に名前が挙がるのはやはり金田正一氏だろう。投手として残した大記録は以下の通りだ。

○通算成績(※は歴代2位)
365完投 ※スタルヒン・350完投
400勝利 ※米田哲也・350勝
4490奪三振 ※米田哲也・3388奪三振
5526回2/3イニング ※米田哲也・5130イニング

 現役20年間で積み上げた数字は日本記録として今も破られていない。この中でも特に400勝、365完投、4490奪三振は2位以下を大きく引き離しての記録だ。現役選手に絞ってみるとヤクルト石川の171勝、西武松坂の72完投、楽天涌井の1688奪三振が最多で金田氏の数字がいかに異次元の記録かが分かる。

投手分業制により生まれた大記録も…

 現代野球だからこそ生まれた大記録も存在する。先発、中継ぎ、抑えと投手分業制となり鉄人ぶりを発揮したのは岩瀬仁紀氏だ。

○通算成績
1002登板 ※米田哲也 949登板
407セーブ ※高津臣吾 286セーブ

 岩瀬氏は入団直後は先発としてスタートしたが、すぐさまリリーフに転向するとルーキーイヤーから65試合に登板しプロ20年間で前人未到の1000試合登板を達成している。1年平均50試合以上に登板していることになる。ちなみに2位は米田哲也氏の949試合。そしてセーブ数でも2位の高津臣吾氏(現ヤクルト監督)の286セーブを大きく上回る407セーブと際立っている。

 現役選手で唯一、通算成績でトップに位置するのは日本ハムの宮西尚生投手だ。

○通算成績
337ホールド ※山口鉄也 273ホールド
370ホールドポイント ※山口鉄也 324ホールドポイント

 ホールドは1996年にパ・リーグのみ採用していたが2005年に両リーグで正式に制定。この数字も岩瀬氏と同じく投手分業制の時代により脚光を浴びるようになった。300ホールドは前人未到の域に達しており、2位は巨人で活躍した山口鉄也氏の273。大きな故障もなく現役を続けている宮西は自身の記録を塗り替える400ホールドも視野に入っている。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2