戦没者6500人を追悼 佐世保・釜霊園で献花

供養塔に花を手向ける参列者=佐世保市、釜霊園

 フィリピンの日本人収容所で亡くなり、終戦後に引き揚げ船で運ばれた軍人らの遺骨を納める佐世保市江上町の釜霊園で19日、追悼式が開かれた。
 佐世保釜墓地戦歿(ぼつ)者護持会(宮内雪夫会長)と県、市でつくる実行委が主催し39回目。例年は県内外から遺族ら約400人が参列するが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため規模を縮小。実行委の約40人が参列した。
 釜霊園には1949年、最終引き揚げ船「ぼごだ丸」でフィリピンから佐世保市浦頭港に運ばれた軍人や、引き揚げ途中に亡くなった人ら計約6500人の遺骨を埋葬している。護持会は82年から戦没者の遺族を捜しており、これまでに581人の身元が判明している。
 追悼式では黙とうの後、宮内会長が「今後も追悼式が永続できるよう努力し、み霊やご遺族の願いに応えたい」とあいさつ。参列者が供養塔に花を手向けた。

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