飛行機内は三密!? 機内でソーシャルディスタンスを取る工夫
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、三つの密である、密閉・密集・密接を避ける必要があるといわれていますよね。
一見密閉された空間のように思える飛行機内ですが、与圧の関係で常に換気が行われているため、密閉ではないと言われています。
ただ、限られたスペースであるため、密集・密接が起こりうる場所であることは間違いありません。
それを避けるため、航空会社でも他人同士が隣の座席にならないよう配席を行っています。
ソーシャルディスタンスと言われる人と人との距離は2メートルが理想的とされています。
狭い機内で十分なソーシャルディスタンスを保つことは難しいですが、可能な限りの対策を行っています。
お客様の中には、更に他のお客様との距離を保つため、座席を移動する方がいらっしゃいます。
ちなみに、飛行機はお客様の座る場所、受託手荷物を乗せる場所など、全て重さのバランスが計算されているため、座席の移動を希望する場合は、一度客室乗務員に確認する必要があるのでご注意くださいね。
お手荷物のご収納は可能な限りお客様ご自身で
お客様が、キャリーケースなど大きなお手荷物を機内に持ち込みされた場合、頭上の収納スペースに収納していただきます。
通常であれば、荷物が重い場合や、収納スペースが足りない場合、客室乗務員は、お客様のお手荷物収納をお手伝いいたします。
しかし、新型コロナウイルス感染防止の観点から、お手荷物のご収納は可能な限りお客様ご自身で行っていただくようお客様にお願いする場合もあります。
もちろん、お年寄りやお子様連れのお客様のお手荷物収納に関しては、手袋を着用したうえでお手伝いしておりますし、お困りの際はお声がけいただければお手伝いいたしますが、お手伝いの際にお客様との距離が近くなることは避けられないので、感染防止の観点からはご自身で収納できる方はご自身で収納いただいた方が安心と言えます。
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お客様による感染防止対策
私たち客室乗務員はマスクや手袋を着用し仕事をしています。しかし、私たち以上の感染予防対策を行って搭乗されるお客様もいらっしゃいます。
例えば、マスクだけでなく、手袋、ゴーグル、カッパを着用した状態で搭乗されるお客様がいらっしゃいます。
また、テーブルや肘掛をアルコールティッシュで拭くお客様もいらっしゃいます。
一方で、マスクを入手することができないのかもしれませんが、マスクを着用せずに搭乗されるお様もいらっしゃいます。
お客様一人一人に意識の違いはあるものの、機内は今までと全く違う光景です。
客室乗務員の今の心境
新型コロナウイスの影響により、多くの人々の生活が変化している状況です。
客室乗務員もその一人です。しかし、飛行機が飛ぶ限り感染リスクのある飛行機に乗らなければなりません。
私たちに出来ることは、こまめな手洗いとアルコール除菌を徹底し、自分自身の健康管理をすることです。
政府は、感染者の多い首都圏から感染者の少ない地方への移動を自粛するように求めています。
客室乗務員の視点から見ても、これ以上感染者を増やさないためにも、不要不急の移動は控えるべきだと思います。
そして、少しでも早くこの事態が収束するよう、一人一人が考えて行動することを願っています。