リンガーハット赤字2億円超 2月期決算、コロナ影響

 長崎県発祥の外食大手リンガーハット(東京)は20日、2020年2月期連結決算で最終損益が2億1千万円の赤字になる見通しと発表した。売上高の伸びが昨年10月の消費税増税以降、鈍化した上、新型コロナウイルスの感染拡大による市場環境の悪化が響いた。赤字は12年2月期以来、9期ぶり。
 売上高は前期比0.7%増の472億7900万円で10期連続の増収。同社は料理の質やサービス、衛生面の向上や調理作業の改善などに取り組んでいるが、原材料価格の高騰などに加え、採用難による人件費の上昇が続き、高騰するコストを売上高の増加で吸収することができなかった。
 新型コロナの感染拡大による影響を主な理由に、特別損失を14億400万円計上。店舗の臨時休業や営業時間短縮、外出自粛要請による店舗売り上げなどへの影響を考慮し、保有する固定資産について将来の回収可能性を再検討したという。
 同社は今後の業績予想について「新型コロナウイルスの影響を現時点で合理的に算出することは非常に困難なため未定。数値が算定できる状況になれば速やかに開示したい」としている。

 


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