NTTデータとCybernetica、パーソナルデータ連携に関する実証実験を実施

2018年5月にEUで個人のデータ保護規則であるGDPRが発効されたことで、データ流通に関する意識が高まっている。日本でも、2020年3月に閣議決定された個人情報保護法で、法の域外適用の在り方および越境移転の在り方について盛り込まれた。また、G20大阪サミットでは、信頼たるルール下での自由なデータ流通の促進について声明が出されるなど、今後、国境を越えたパーソナルデータの流通が重要になるとみられている。株式会社NTTデータは、このような状況に対応するため、2019年2月よりパーソナルデータプラットフォームの実証実験を行ってきた。今回その取り組みの一環として、NTTデータは、NTT DATA Italia S.p.Aの協力のもと、パーソナルデータ流通に関するソリューションを有するエストニアのCybernetica社と共同で、パーソナルデータ連携に関する実証実験を実施し、標準仕様を策定した。同実証実験では、海外とのパーソナルデータ連携に向けて、Cyberneticaのデータ連携基盤「UXP」を利用し、個人情報を蓄積し管理するパーソナルデータストアの接続検証を行った。また、検証を通じて同プラットフォームとUXPを接続するための標準仕様を策定した。具体的には、2020年1月~3月までの3カ月間、日本とイタリアにおいて、検証のためのパーソナルデータストアやサーバー、システムの構築を行い、同プラットフォームとUXPを介して互いにパーソナルデータの登録や取得ができることを確認した。また、接続検証を通じて抽出された接続する上で必要なシステム基盤の構築や、サーバーの設定方法等をまとめ、それを接続標準仕様として策定した。

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