新型コロナで貸衣装、結婚式キャンセル相次ぐ (株)ラビアンローゼ[浜松]と関連会社が民事再生法申請

 (株)ラビアンローゼ(TSR企業コード:450074269、法人番号:6080401005799、浜松市中区佐鳴台6-10-13、設立1981(昭和56)年12月)と、関連の(株)ウインクル(TSR企業コード:450090876、法人番号:3080401011008、同所、設立1987(昭和62)年7月)は4月21日、静岡地裁浜松支部へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は宗像雄弁護士(関谷・宗像法律事務所、東京都港区新橋2-16-1、電話03-3508-1900)ほか。
 負債総額はラビアンローゼが約24億円、ウインクルが約9億円、2社合計で約33億円。

 ラビアンローゼは、婚礼や成人式、七五三用の貸衣装を主体に事業を展開。静岡県内のほか、東京都渋谷区や名古屋市中区、ハワイにも店舗を構え、2019年6月期は売上高約20億円をあげていた。
 ウインクルは、浜松市と愛知県岡崎市で結婚式場の運営や式場紹介、新婚旅行の手配などブライダル関連事業を手掛け、2019年6月期は売上高約19億円をあげていた。
 2社ともに総合ブライダルプロデュースグループとして地元では高い知名度を誇っていた。しかし、過去の新規出店やグループ企業の再編に伴う合併費用などの資金負担が重く、借入に頼った資金繰りが続いていた。また、少子化による結婚数の減少や「ジミ婚」、「ナシ婚」の増加など取り巻く環境は厳しさを増し、2018年6月期以降は2社ともに赤字決算を強いられていた。
 こうしたなか、「新型コロナウイルス」感染拡大に伴い貸衣装や結婚式のキャンセルが多発。資金繰りも限界に達し、支え切れず今回の事態となった。

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