【新型コロナ】遺族に陽性と誤報告 男性火葬後に「陰性」横浜市公表せず

 横浜市が3月、肺炎で亡くなった男性の遺族に、新型コロナウイルスの検査結果を誤って「陽性」と伝えていたことが今月21日、分かった。報告は葬儀当日で、市は遺体に触れないよう遺族らに指示。だが火葬後、陰性と判明した。市は結果の確認が不十分だったとし、遺族に謝罪したという。

 市健康福祉局によると、男性は市内に住む80代で、3月下旬に肺炎で死亡。生前にPCR検査を受けていた。市は葬儀当日の朝、「陽性」との検査結果を遺族に報告。遺体に触れないよう伝えた。遺族らはひつぎを消毒するなど感染症対策を施した上で、葬儀を執り行った。

 だが結果に不審な点があったため、市衛生研究所が再検査したところ、陰性と判明。市が再度、遺族に連絡したが、男性は既に火葬されていたという。

 遺族は謝罪に訪れた市保健所や市衛生研の幹部らに強い憤りをぶつけ、こうしたことが二度とないようくぎを刺したという。

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