「もういっそ休園にして!」 練馬区が保育園を6月末まで自粛延長 「原則休園」にしなけりゃ会社も休めない!? 区内で大量解雇の恐れ

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緊急事態宣言を受け、ほぼすべての保育園が「原則休園」か「自粛要請」になっている東京23区。そんな中、練馬区がいち早く6月末までの自粛延長の要請を4月20日に発表。この決定を受け、親たちからは様々な声が上がっています。

練馬区は「区内保育施設 在園児童の保護者の皆様へ」として、保育園を通じて保護者にプリントやpdfを配布。そこには「東京都の要請に基づき、保護者の皆様には5月6日(水)までの間、ご家庭での保育園が可能な場合には、登園の自粛をお願いしております。新型コロナウイルス感染症の早期収束の見通しが立たない状況を踏まえ、6月末までの間、登園自粛のお願いを継続します」と記されていました。

この自粛延長が発表された翌日の4月21日には、練馬区の認証保育所にて30代の保育補助員の女性の感染が確認されたことが報道。保育補助員は4月10日に発熱があり、その後は自宅で待機。4月17日にPCR検査を受け、20日に陽性が確認されたとのこと。区は職員4人と園児7人を濃厚接触者として自宅待機を要請し、保育所は4月24日まで休園、施設の消毒が行われるということです。

また4月22日には、東京都済生会中央病院(東京都港区)が、付属乳児院に入所する乳幼児8人が新型コロナウイルスに感染したと発表。4月16日に職員1人の感染が判明して乳幼児らのPCR検査を実施していたとのことで、今のところ8人には発熱などの目立った症状はないとのことでした。

このように、保育園でも保育士や乳幼児の感染が拡大している昨今、いち早く6月末までの自粛延長要請を表明した練馬区には「英断」といった賞賛の声が寄せられている一方、「なぜ原則休園にしないのか」という疑問の声も寄せられています。

「というのも上司が自粛要請だと『頼めば預けられるんでしょ?』ってことで、自宅勤務を認めてくれないんですよ。そのせいで泣く泣く子どもを預けているんですが、そうしているとリモートワークで家で子育てしながら仕事しているママ友たちに『預けるのズルくない?』と非難されてしまい、辛かったです。でも休園だったら会社も認めざるを得ないし、親同士の不平等感も無くなるじゃないですか」(会社員・30代女性)

また、「5月末」ではなく「6月末」と一気に2か月延長になったことにショックを受けている人たちも…。

「5歳児と3歳児の男子2人を家で見ながら仕事してますが、ZOOMで会社の人たちとリモート会議しててもおかまいなしで話しかけてくるので、かなり気まずい思いをしました。子どもたちも遊びに行けないストレスが溜まってるせいで兄弟ゲンカも増えたし、仕事があるのに朝昼晩の食事を作らなくてはいけないことにもウンザリ。まだ保育園を休んで1か月も経ってない状態でこれだけ疲弊しているのに、これがあと2か月以上続くのかと思うと泣けてきました。しょうがないとは思うけど、5月末で一回様子を見てから6月末を決定してほしかったなあ…」(会社員・40代女性)

この練馬区の自粛要請延長を受け、今後、追従する区も増える可能性が濃厚ということで、Twitter上では「練馬区、保育園が6末まで休園。命を守るためには仕方ないが、育児とテレワーク両立は絶対無理だ…」「ほんと、共働きのみんな、どーすんの??ダメと分りつつも、実家に帰りたいよー(泣)」「家にいる事で子供が安全ならば喜んで登園自粛するんだけど、派遣社員の母は勤務日数をさらに減らす事により、クビを切られる可能性が濃厚」「この無理ゲーは長い戦いになりそうだ…」といった悲鳴にも似た声が。

感染の危険にさらされながらも働く親たちのために運営を続けている保育園や保育士さんたちには本当に頭がさがる一方で、乳幼児の感染という事例が出ている状況を鑑みるに、いよいよ全国一斉休園しないといけない時期に来ているのかもしれません。(文◎小池ロンポワン)

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