新型コロナウイルス関連 台風19号や新型コロナが影響し精米販売の(株)米匠(長野)が破産申請へ

 (株)米匠(TSR企業コード:410012343、法人番号:5100001001024、長野市松代町東寺尾2971、設立1993(平成5)年8月、資本金1000万円、小宮山浩志社長)は4月21日、事業を停止し、破産手続きを宮下正典弁護士(宮下法律事務所、同市栄町948、電話026-235-0111)に一任した。
 負債は現在調査中。

 1948年1月に創業。米穀類の販売業者として、長野県北信地区の食品スーパー、百貨店、ドラッグストアなどの小売業者だけでなく飲食店、宿泊施設などにも販路を築くほか、長野市内に2店舗を構え小売も行っていた。全国の産地から仕入を行い、最も美味しいコメを作る農家を調べ、「産地限定米」と呼ばれるこだわった米の取り扱いを主流とし、2004年6月期にはピークとなる売上高約7億5000万円を計上していた。
 しかし、近年は取引先である宿泊施設の低迷に加え、同業他社や量販店との競合激化により業績は低迷し、2019年6月期には売上高が約5億9800万円まで落ち込んだ。こうしたなか、2019年10月に発生した台風19号や、2020年3月以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響により販売が落ち込み、先行きの見通しが立たず今回の措置となった。

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