NTT西日本とひびき精機、スマートファクトリー実現に向けたローカル5Gの活用に関する共同実験協定を締結

少子高齢化に伴う労働人口の減少や多発する自然災害への備え、社会インフラ維持など、地域ではさまざまな社会課題に直面している。その解決手段のひとつとして、地域・産業のニーズに応じて自治体や企業が自らの建物や敷地内で5Gネットワークを独自に構築できる「ローカル5G」の注目が高まっており、スマートファクトリー実現に向けても活用が期待されている。金属製品製造業の株式会社ひびき精機は、業務の効率化および生産性を向上させるために、生産管理システムを自社開発し運用するなど、ITを積極的に活用し、スマートファクトリー実現に向けて取組んでいる。また、将来的にIoT技術を活用した無人工場をめざして新たな工場を建設中(2020年6月竣工予定)だ。無人工場を実現させていくためには、工場内の稼働状況を把握するためのカメラでの遠隔監視や、多数のIoT機器接続によるデータ取得・管理、また遠隔地から工作機械を制御するための大容量データ通信などが必要になるため「高速・大容量」「多接続」「低遅延」のネットワークが求められる。このような背景のもと、ひびき精機と西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)は、スマートファクトリー実現に向けたローカル5Gを活用した取組みについて、今回の共同実験協定を締結した。なお、同協定は、2020年4月23日に締結した山口県とNTT西日本との「ローカル5Gを活用した社会課題解決に関する連携協定」に基づく取組みとなる。同共同実験は2020年7月~2021年3月の期間中、ひびき精機の工場間、工場内においてローカル5Gを活用して実施する。工場間では、電波特性(遮蔽物透過/反射/回析/干渉特性影響等)の検証と、カメラを活用した遠隔監視による業務効率化の検証、CADデータ等の大容量データ通信による高速化の検証等を行う。また、工場内では電波特性(遮蔽物透過/反射/回析/干渉特性影響等)の検証と、工場内機器の無線接続によるデータ取得検証、工場内機器のネットワーク接続を有線から無線へ変更することによる配線の乱雑さの解消やレイアウト変更時の時短化に関する検証等を行う。

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