”ガラスルーフ全車標準装備”という衝撃 ダイハツが投じる軽SUV「タフト」

コロナ禍の影響は深刻ですが、自動車メーカーは懸命に次の一手を打つ準備を行っています。ダイハツからも新型軽クロスオーバーSUV「タフト(TAFT)」の仕様が事前公開されました。


やはり気になる、あのクルマとの関係

タフトは昨年の東京モーターショーに発表されたコンセプトカー「WakuWaku」の流れを汲み、今年の東京オートサロンに発売を見据えたコンセプトモデルが展示され大好評を得ました。

ダイハツは現在、登録車(普通車)で「[ロッキー](https://media.moneyforward.com/articles/4012
/summary)」が爆発的に売れていますが、軽自動車ではクロスオーバーSUVが無かったのが現実です。普通の感覚で言えば現在人気の[スズキ・ハスラー](https://media.moneyforward.com/articles/4150
/summary)がライバルとなりますが、販売現場に話を聞くと「このクラスを所有していなかったので一緒にクロスオーバーSUV市場を盛り上げたい」という声もあります。

そうは言っても売れ筋ジャンルへの再挑戦(昔、テリオスキッドという軽SUVも販売されていた)なのでコンセプトや仕様も含め「攻め」の姿勢を強く感じます。それでは早速、現在公開されている情報からタフトについて紹介します。

コンセプトは「バックパックスタイル」

スクエアなボディデザインは都市部でも車両周辺の見切りが良さそうで重宝しそうです。軽自動車は寸法制限がありますので、その中でどれだけ空間や使い勝手を確保できるかが重要なポイントになりますが、タフトのコンセプトは「バックパックスタイル」。つまり前席の高い快適性はキープしながら、後席は人だけでなく荷物を積極的に積載するための工夫に注力しています。

昨今の軽自動車はスペースを効率良く使うために多彩なシートアレンジ機構(特に後席)を採用しています。しかしタフトは5:5のリアシート分割可倒機構がメインで、シートスライド機構は搭載されていません。その分、荷室の深さを2段階にアレンジできる機構や防汚処理を行うことでアウトドアや普段の買い物、小旅行などでも高い実用性を確保しています。もちろん昨今の軽自動車ですので、シートスライドができなくても後席の足元は写真を見る限り広々としています。

またこれらの機能を省くことで、良い意味での割り切りで車両価格を下げることも可能になっています(最終価格はまだ未定です)。

衝撃とも言える「ガラスルーフ標準装備」

タフトの大きな魅力として「スカイフィールトップ」と呼ばれるガラスルーフが全車標準装備になると発表されています。

夏場などはシェードを綴じることが出来ます。もちろん電動でワンタッチです

80年代には大ヒットしたサンルーフなどは車両重量が上がる、車両価格が上がる、重心が高くなるので走行性能には不利、何よりもせっかく設定しても販売台数の10%に満たないケースもあり、多くのメーカーがそれ自体をやめています。

しかし、元々空間に余裕のあるクロスオーバーSUVでありながらさらに大型のガラスルーフを、それも標準装備にしたという大胆な商品企画力には驚くばかりです。あえてオプション価格料金もかかりませんし、何よりも開放感が圧倒的、前席だけでなく後席に座った人にも恩恵があります。

大型のガラスルーフは輸入車などでは採用は多いのですが、ハスラーはもちろん現在販売されている軽自動車では皆無の状態。その中でもタフトの存在が光ることは間違いないでしょう。

安全装備やEPBなど先進装備満載です

今や常識である先進安全装備ですが、ダイハツ車の最新の先進技術である「スマートアシストⅢ」やタントから採用された全車速追従機能付ACC、さらにそのタントにも無かった電動パーキングブレーキ(EPB)には停車時に便利なオートブレーキホールドまで採用するという豪華ぶり。ストップ&ゴーの多い都市部などでは足の疲労を軽減できるなど重宝すること間違いありません。

エンジンはターボと自然吸気エンジンの2本立てでトランスミッションはCVTのみ。何よりもタントで高い評価を得た「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を採用することで走りにも期待できることは言うまでもありません。

やはりボディカラーは重要

新型タフトのボディカラーは3つの新色を含め、合計9色が設定されています。どれも個性的で年齢を問わず幅広い層にアピールできます。注目は最近流行りのツートーンルーフ仕様(有償)の設定が無いことですが、実は前述した「スカイフィールトップ」の採用によりルーフの前端から真ん中あたりまでがブラックになることで“ツートンっぽい”イメージを演出できています。これもある意味、ユーザーが余計なお金を払わないでクルマを購入できるという副産物かもしれません。

イメージカラーでもある新色の「レイクブルーメタリック」

アウトドア感を演出する新色の「フォレストカーキメタリック」

こちらも新色の「サンドベージュメタリック」

定番カラーのひとつである「ブライトシルバーメタリック」

街中で目立ち度NO.1になりそうな「レモンスカッシュクリスタルメタリック」

キャストやミライースでも採用されたブルー系の人気色「スプラッシュブルーメタリック」

クールな印象の「ブラックマイカ」メタリック

安定感抜群の人気カラー「シャイニングホワイトパール」

鮮やかな「コンパーノレッド」、ヒット中の「ロッキー」から採用された人気カラーです

新型タフトの発売は6月となっていますが、現在掴んでいる情報では6月10日が濃厚です。これは事前予約キャンペーンが6月21日まで成約した場合に限られていることから逆算すると、この前後に絞られてくるからです。

ただ昨今のコロナ禍の影響で発売やキャンペーンも延期になるかもしれませんので、ご留意ください。

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