五島でマダニ感染 長崎県内、本年度初

 長崎県は24日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に、五島保健所(五島市)管内の女性が感染したと発表した。県内での感染確認は本年度で初めて。
 県医療政策課によると、女性は16日から発熱や頭痛、食欲不振などの症状を訴え18日に医療機関を受診。検査の結果、23日に感染が判明した。現在も入院しているが、回復に向かっているという。
 SFTSはウイルスを保有するマダニにかまれることで感染し、潜伏期間は数日から2週間。ワクチンはなく、重症化すると死亡する恐れがある。昨年は全国で101人、県内で8人の感染が確認された。
 マダニは主に山林や草むらに生息し、夏場は特に活動的になる。同課は「野外ではサンダルではなく靴を履くなど肌の露出を抑え、服に付いたダニを落とすなど対策をしてほしい」と呼び掛けている。

© 株式会社長崎新聞社