サッカー選手はキャリアを重ねる中でポジションを変えなければならないタイミングがあるもので、チーム状況に対応する必要も出てくる。
今回は『Squawka』から「今季ポジションを変えた選手たちの成功と失敗」という記事を紹介する。
アルフォンソ・デイヴィス
クラブ:バイエルン
ポジション変化:ウイング→サイドバック
成功?失敗?:成功
1000万ポンド、ポーナスを含めても1700万ポンドほどの移籍金で獲得されたカナダの神童は、バイエルン・ミュンヘンでベンチウォーマーになることはなかった。
当初はセルジュ・ニャブリやキングスレイ・コマン、イヴァン・ペリシッチ、トーマス・ミュラーらがいるなかでポジションがあるのか?と言われたが、その答えはサイドバックへのコンバートだった。
そのチャンスを生かした19歳のアルフォンソ・デイヴィスは攻守に渡って大きな貢献を見せ、レベルの高いクロスボールを前線に供給している。
フェルナンジーニョ
クラブ:マンチェスター・シティ
ポジション変化:守備的MF→センターバック
成功?失敗?:失敗
ヴァンサン・コンパニとエメリク・ラポルトの怪我による問題を解決できなかったため、ジョゼップ・グアルディオラが率いるマンチェスター・シティの守備には大きなストレスがかかった。
ジョン・ストーンズとニコラス・オタメンディはなかなか信頼しきれないパフォーマンスに終始したため、グアルディオラはフェルナンジーニョに頼らざるを得なくなった。34試合のうち31試合がセンターバックでの出場だった。
これは仕方のない選択であったが、彼がいなくなったことで中盤に綻びを見せることが多くなり、最終ラインでもスピード対応で問題が出てきてしまった。フェルナンジーニョの責任ではないが、成功とは言えない。
フアン・クアドラード
クラブ:ユヴェントス
ポジション変化:ウイング→サイドバック
成功?失敗?:成功
正確に言えば「戻った」とも言える。ジョアン・カンセロがマンチェスター・シティへと移籍していったため、ユヴェントスはクアドラードをかつてプレーしていたサイドバックでプレーさせることにした。
アルフォンソ・デイヴィスと同じく、彼は今季のヨーロッパで最も一貫性を見せている選手の一人になった。攻撃能力の高さを活かし、前方への進出でアタッカー陣をサポートする。90分辺り1.57回のチャンスを生み出し、1ゴール2アシストを決めた。
マウリツィオ・サッリ監督の戦術がサイドバックに依存する部分が多いこともあり、彼は水を得た魚のようだ。指揮官いわく「唯一不必要なタックルやダイビングをするところだけが問題」とのことで、来季はそれも改善させてくるはずだ。
アントワーヌ・グリーズマン
クラブ:バルセロナ
ポジション変化:ストライカー→ウイング
成功?失敗?:失敗だが、まだ結論を出せない
もちろんグリーズマンにとってこの変更は新しいものではない。レアル・ソシエダではサイドでプレーしていたし、フランス代表でもジルーの脇で戦った。
ただアトレティコ・マドリーで彼が本領を発揮したのは、4-4-2のフォーメーションでよりゴールに近いプレーをしたときだった。計り知れないポジショニングセンスと知性を見せ、攻撃の全てを司った。
そしてバルセロナに来た彼は、ルイス・スアレスやリオネル・メッシの周りでプレーしなければならない状態になっており、まだその実力をフルに見せていない。8ゴール4アシストは明らかに寂しいものだ。
ただ、キケ・セティエン氏の下で11回のチャンスを作っていることを考えれば、新しい体制にフィットし始めていることも事実。来季上昇傾向になる可能性は高い。