【新型コロナ】“顔合わせ”生活習慣改善 鎌倉市がオンラインホームルーム導入

 「○○さん、元気ですか?」「はい。家でも勉強頑張ってます」─。鎌倉市は子どもたちの生活学習支援のため、オンラインホームルームを5月中旬に始める。長引く休校で生活習慣が乱れることが懸念される中、担任が子どもたちと日々“顔を合わせる”ことで、改善につなげる。

 ホームルームは、担任教諭と子どもたちが複数の同級生の顔を見ながら双方向で会話できるソフトを使い、クラスごとに開催する。

 市教育委員会によると、市立小中学校25校の児童・生徒約1万1千人が対象。家庭のパソコンなどを活用してもらい、利用できる環境にない子どもにはタブレット端末などを貸し出す。

 市は4人に1人が通信端末を使える環境にないと見込んでおり、28日の市議会臨時会で提案した2020年度一般会計補正予算案で、賃借料などとして1億6126万円を計上した。

 3月3日から続く臨時休校が、さらに長期化することも見据えており、現在は各家庭の通信環境などを調査中。5月中旬から一部で取り組みをスタートし、全体での本格運用は下旬からを目指す。

 市教委は「新学期が始まっても、子どもたちと先生のつながりができないまま休校が続いている。関係性構築にも役立てられれば」と期待を寄せる。

 市はすでに一部小中学校の家庭学習用にオンラインサイトを導入しており、今回の事業で子どもの通信環境体制を整備するのに合わせて、サイトでの学習を全校に広げたい考えだ。

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