【おもしろ小箱】 No.205「カラスとスズメとその間」

▲スズメノエンドウ(左上)、カスマグサ(右上)、カラスノエンドウ(下)

 新型コロナウイルス感染症の拡大により大変な日々が続いていますが、そんな中でも買い物や散歩でふと足もとを見ると、ピーピー笛で有名な「カラスノ(ヤハズ)エンドウ」があちこちで咲いています。熟した果実(さや)が黒く大きいので「カラス」なのですが、よく見ると近くに小さな「スズメノエンドウ」や「カラス」と「スズメ」の「間(ま)」の大きさの「カスマグサ」が…。3種同時に見つけると、ちょっとうれしくなります。厳しい日々でもふとした幸せを自分で見つけたいものですね。ちなみにカラスの豌豆ではなく、カラス野豌豆です。

  当館では、延期していたテーマ展「自然の美-植物画でみる日本を彩る花-」を、5月12日から24日まで開催予定です(変更の場合あり)。3種の「野豌豆」など、全国から届いた植物画22点を展示し、川柳やマンガなどで解説します。ぜひお越しください。

  (5月11日まで休館)

山口県立山口博物館 植物担当 杉江 喜寿

© 株式会社サンデー山口