X5、320d、Z4…BMWの車名ってどう分類されてるの?【簡単解説】

BMWの車名の法則に迫る!

BMW 330i M sport

ドライビングプレジャーを追求し「駆けぬける歓び」というスローガンを掲げるドイツの高級車メーカー「BMW」。BMWとは「バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ」の略で、バイエルン発動機製造という意味。

そんなBMWの車種名は、日本車のような愛称(ペットネーム)ではなく、数字とアルファベットで表記されています。これはグローバルネーム、つまり全世界共通の車名としてビジネスを展開するためなんです。

数字の法則

数字の法則

まず、BMWのモデル達は主に数字の最初の部分を取って「〇シリーズ」と呼ばれます。現在、数字から始まるモデルラインナップは1~8まであります。

主に奇数シリーズ(1、3、5、7)にセダンやツーリング(ステーションワゴン)などのベースモデルが設定され、偶数シリーズ(2、4、6、8)には、自身の1つ前にあたる奇数シリーズのクーペやカブリオレ、GT(グランツーリスモ)などが設定されています。奇数シリーズがベースモデル、偶数シリーズがその発展形といった感じです。

つまり、118iなら「1シリーズ」で読み方は『イチイチハチアイ』、320dなら「3シリーズ」で読み方は『サンニーマルディー』、530eなら「5シリーズ」で『ゴーサンマルイー』といった感じです。そして数字が大きくなるにつれ格上のモデルに位置づけられます。

数字の法則

次に2文字目以降の数字です。かつては搭載するエンジンの排気量を意味していましたが、現在は必ずしも排気量と同じ数字という訳ではなく、それに近い数値が記載されています。

末尾のアルファベットの法則

末尾のアルファベットの法則

最後は末尾についてるアルファベットです。これは搭載するパワートレインの種類を表しています。

先程の118i、320d、530eで検証していくと、118iのiは「injection」の頭文字で燃料噴射装置、つまりガソリンエンジンのこと。320dのdは「diesel」の頭文字でディーゼルエンジンを指します。そして530eのeは「electric car」、つまり電気自動車のことなんですが、ここではピュアEVの事ではなくプラグインハイブリッドを指しています。他には「xDrive」というBMW独自の4輪駆動システムを搭載している車種の末尾に頭文字の「X」がつけられています。

頭にアルファベットがつく法則

BMW X3 xDrive20d M Sport[4WD]

ここまで紹介した数字シリーズの他、BMWでは車名の頭にアルファベットがつく下記のモデル達が存在します。

「X」がつくモデル。これはBMWのSUVモデルを意味しています。因みにBMWではSUVとは呼ばず、いわゆる他社でSUVに該当するようなモデルをSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)、さらにクーペルックのSUVをSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼んでいます。

実際のラインナップでは1~7のXモデルがあります。Xモデルもまた同様に数字が大きくなるにつれ格上のモデルに位置づけられ、その中でも奇数がベースモデル、偶数はその発展形のクーペスタイルとなっています。

BMW Z4 M40i

「Z」がつくモデル。Zはドイツ語のZukunft (ツークンフト)の頭文字で、日本語で「未来」の意味があります。

ラインナップにはオープンスポーツモデルのZ4があります。

BMW M135i

「M」がつくモデル。これはBMWの研究開発やモータースポーツカー、チューニングパーツの製作を担当するグループ会社「BMW M」の技術が投入された最高峰モデルに冠されています。

各シリーズにMモデルは設定されており、読み方としては、5シリーズのMモデルだったらM5といった感じです。例外としては先程のXモデルでは頭ではなく末尾につきます。例えばX3 Mといった感じです。

BMW i8ロードスター

「i」がつくモデル。iはinnovationの頭文字で「革新」の意味があります。

ラインナップには、ピュアEVのi3、HVでスポーツカーのi8及びi8ロードスターがあります。

分かると簡単! 車名法則

いかがでしたでしょうか?

最初は何のことかサッパリ分からなかったBMWの車名も、こうやって見ると決まった法則にのっとってつけられているという事がお分かりいただけたのではないでしょうか? この法則さえ覚えてしまえば、これからはパっと車名とその意味が出てくるハズ(笑)

次回4/30(木)は、BMWに引き続き、独プレミアムブランド「メルセデス・ベンツ」の車名の読み方をお届けします! お楽しみに!

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