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やるなら今しかねえ!
4月28日、全国知事のウェブ会議が行われ、参加した17名全員一致で「9月入学・9月新学期」制度を提案することになりました。
また、安倍首相も、新型コロナウイルスの感染に伴って学校の休校が長期化されていることから、「9月入学や新学期の時期を9月にすることも選択肢の一つ」という考えを示しました。
にわかに現実味を帯びてきた「9月入学」ですが、以前から、浮いては消えてきた案でした。世界の学校の8~9割は、9月から翌年8月が学年の区切りであり、グローバル化する日本も世界基準に合わせようというわけです。
しかし、デメリットとして、「学校教育法など法律の改正に時間がかかり、混乱を招く」「帰る直前の半年間の空白ができて混乱を招く」「日本は決算が3月なので学校運営等に支障をきたす」などが挙げられています。
ただ、「法律の改正」については、元東京地検特捜部の弁護士・若狭勝氏は「たしかに法律の改正は大変だが、反対派がいてやらなかっただけ。やればできる」とテレビで指摘している通りです。
また、「半年間の空白」に関しては、すでに長引く休校で混乱おり、「3月決算」にしても、「予算決定から学校が半年間資金をプール」すれば対応できると、学校関係者の意見も聞かれます。
東大の現役合格率は4月と5月が多かった!?
<これで9月入学にしなければ、永遠に4月入学のまま…やるなら今しかねえ>
ネットやSNS上でも、このように「9月入学」が話題となっていますが、色々な疑問も噴出しています。
<そうかあ…日本も9月に入学になるのかあ…夏休みはどうなるの?>
アメリカでは、3学期制度ではなく前期と後期に分かれていますが、8月9月の夏休みを経て新学年になることから、日本も同じように「7月に卒業式や終業式をやって夏休み」になると思われます。
<夏の甲子園は、3年生は卒業式を終えてから、出場するってこと?>
そんな声もありましたが、夏の甲子園と春の選抜と役割が逆転するかもしれません。もしくは、7月末の卒業式後も9月いっぱいまで正式には「学校所属」になる可能性も高いです。
<9月入学になったら1月~3月の早生まれはどうなるの?>
そんな疑問もネット上にはありましたが、「9月入学」になれば、一学年は9月2日生まれから翌年の9月1日生まれの構成になるはずです。
学校教育法には「小学校に入学するのは6歳になった翌日以降に4月1日を迎えることか条件」となっているために、その学年の最年長は4月2日です。
そのために早生まれの1月から3月生まれは、頭や体の成長が遅生まれよりも「不利」とされてきました。
実際に、「東大の現役合格率は4月と5月が常に上位になる」とも言われています。
身体的にも3月生まれは4月生まれより、ほぼ1歳幼いまま、小学校に入学するわけですから、個人差があるとはいえ、「不利」であることは否めないでしょう。
<この子の成長は遅いのかしらと親に心配された…3月生まれならわかるはず>
<2週間遅く生まれて学年が下なら、身長も体力も上でレギュラーになれた…>
<俺は4月1日生まれだけど、母ちゃんに1日、産むのを我慢してほしかった>
大したことないように思えるかもしれませんが、これが「3月生まれ、あるある」です。
もしも「9月入学」制度が実現したら、この“ハンデ”を「8月生まれ」が背負うことになるのかもしれません。(文◎編集部)