【新型コロナ】横浜・川崎で死亡3人 神奈川県内で25人感染確認、知事「外出我慢を」

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、横浜、川崎両市は29日、男女計3人の死亡を発表した。神奈川県内の死者は32人になった。また男女計25人の感染が新たに確認された。

 横浜市では、19人が感染。うち院内感染が起きた聖マリアンナ医科大横浜市西部病院(同旭区)に入院していた高齢の男性が死亡した。男性は3月上旬、別の病気で入院。呼吸が悪化し、今月27日に陽性と判明、その日に亡くなった。19人のうち、男性を含む6人が同病院の入院患者だった。

 市内在住で県立磯子工業高校(定時制)に勤務する50代の男性教諭の感染も分かった。臨時休校中で生徒と接触しておらず、症状が出ている同校の教職員はいないという。

 またクラスター(感染者集団)が発生しているグループホーム(GH)に入所し、感染が公表されていた70代女性が亡くなった。

 川崎市では、感染が判明していた高津区に住む80代の男性が死亡。糖尿病と前立腺がんの既往歴があった。20~70代の男女4人の感染も確認された。

 茅ケ崎市では、国家公務員の30代男性が感染。県所管域では、小田原市立病院に勤務する20代の女性看護師が陽性と判明した。病院は同じ病棟で働く看護師9人を濃厚接触者と認定し、28日から自宅待機に。別病棟の職員を応援に入れるなどして対応する。

 黒岩祐治知事は29日、記者団に対し「徹底的な自粛要請によって(県内の感染者数は)かなり抑えられているようだ」と評価する一方、「3月の3連休では気が緩み、感染者がどっと増えた。大型連休に入り、外出したくなるだろうが、我慢していただくことが大事だ」と語った。

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