Liberaware、約2.6億円の資金調達実施。累計調達額5.5億円に到達

産業用ドローン「IBIS」

株式会社Liberawareは、みやこ京大イノベーション2号投資事業有限責任組合、価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合、 DRONE FUND(千葉道場ドローン部2号投資事業有限責任組合)を引受先として約2.6億円の第三者割当増資を行った。これによりシリーズBラウンドの資金調達を完了し、累計調達額は5.5億円に到達したという。

Liberawareの開発した産業用ドローン「IBIS」は、高所や地下ピット、配管内などの人が作業することができない場所での点検のほか、工場内の定期チェックや倉庫内の在庫管理、屋内施設巡回警備などの引き合いも増えている。

IBISを活用したドローンサービスの流れ

IBISの活用シーン一例

今回の資金調達では、IBISの強みである自律飛行やAI機能などをさらに強化することに充当し、点検・計測・分析という3つの領域における、効率化とデジタルトランスフォーメーション(データ収集、データ解析、データ活用)の支援強化を図るとしている。

■各社からのコメント

・みやこキャピタル株式会社 代表取締役 パートナー 菅谷常三郎氏

Liberaware社は、超小型ドローン市場において、大きく差別化された要素技術と高い開発力を有しています。屋内などの狭い場所や過酷な環境下での点検などで多くの実績があります。今後、幅広い業界へ付加価値の高いソリューションの提供を通じて飛躍的に成長していくことが大いに期待されます。京都大学等の研究機関との連携を通じた技術力の更なる向上や、海外への事業展開などを支援してまいります。

・NECキャピタルソリューション株式会社 ソリューション本部ベンチャーファンド部長 國枝和雄氏

価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合は、Liberaware社の強みであるドローン制御の高度な技術に加えて、取得映像を正規化した複数年映像の比較分析など、常にソリューションを強く指向した技術開発を進められている点を高く評価して投資させて頂きました。

自律飛行と遠隔操縦の協調制御という高いハードルを越えて、昨今の社会情勢からも高いニーズが期待されるリモートからの施設巡回にも挑戦されており、人の移動や介在が困難な条件における社会のオペレーションを支える仕組みとして大いに期待しております。

・DRONE FUND 創業者/代表パートナー 千葉功太郎氏、共同創業者/代表パートナー 大前創希氏

DRONE FUNDは、新型コロナウイルス感染症を契機に、人が実務作業を行う時代からドローンを含むロボットを有効利用し、社会の重要機能の維持継続を行っていく時代への転換期を意味すると捉えております。Liberaware社は、産業用小型ドローンによる閉所・密閉空間の点検や、自動巡回を行うことで、人が今まで認知できなかった情報の獲得や、省人化に資することができます。

先日、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会が発表した「新型コロナウイルス感染症と戦うベンチャー」にも選出されており、その中でも、非常に優位性・独自性を持った企業です。DRONE FUNDは、Liberaware社をはじめとしたドローン関連ベンチャーへの出資を通じ、ドローンやロボットが社会に認知され当たり前となる「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向け邁進していきます。

■産業用小型ドローンIBIS(設備点検型)の概要
  • サイズ:190×180×50mm(プロペラガード込み)
  • 重量:170g(バッテリ込み)
  • 飛行時間:最大12分間
  • 装備類:LED照明、防塵用モーター、独自設計のプロペラ 他

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