[Drone Design]Vol.14 ドローンの「STAY HOME」先はどんなデザイン?

ドローンが飛んでいるところはよく見かけるけれど、飛んでない時はどうしているの?という疑問に応えるかのように(?)ここ最近になってドローンを格納するステーションやドローンポート製品がいろいろ登場しています。

スマートドローンポート「Nest」

デザインとしてオーソドックスなところでは、Coretronic Intelligent Robotics Corporation(CIRC)がポータブルタイプのAI自律型ドローン「G6.0」の専用スマートドローンポート「Nest」を開発しています。

ドローンポートは、これまでコンテナサイズでがっつり格納するタイプが多いという印象でしたが、こちらは見た目も機能もすっきりしていて設置場所も自由度が高そう。高精度の離発着および充電が可能で、KDDIとLG Uplusと3社の提携によりこの夏からマーケットを拡大していくそうです。

ドローンポート「Nest」はどこでも設置がしやすそうなデザイン

「Matternet Docking Station」

正反対にとんでもなく奇抜なデザインで話題になっていたのが「Matternet Docking Station」です。カリフォルニアに本社があるMatternetは医薬品や血液など医療品を都心部で配送するための自律型ドローンを開発していて、医療機関が配送と受け取りを安全に行うための専用ステーションもあわせて開発しています。

スイスでテスト飛行を行うことを発表した時に発表されたステーションは四角いポストのようなシンプルな形をしていましたが、新たに発表された最新のステーションはまるでオブジェのようで、上部が花のように開いてドローンが離発着するというエレガントなデザインになっています。

医療品配送ドローンのためのステーションはまるで街を彩るオブジェのよう

▶︎Matternet

警備ドローン「BEE」と専用ステーション「HIVE」

同じくカリフォルニアのスタートアップSunflower Labsが開発している警備ドローンと専用ステーションもとてもユニークなデザインをしています。「BEE」と名付けられたAI自律型ドローンは家や工場などの建物の周囲を定期的に巡回したり、侵入者が見つかった時にいつでも飛び立てるように、普段は「HIVE」と名付けられたステーションに格納されています。

全天候型でコンピュータも備えた高性能なステーションは見た目はちょっとずんぐりしていますが、これからデザインを改良する可能性もあるということで、今後の進化も気になるところです。

警備ドローンとステーションはセットでプレオーダーも受け付け中だ

自律型のステーション「HoverMast-Lite」

防衛およびエンタープライズ市場向けに高機能の監視ドローンを開発しているSky Sapienceが開発している「HoverMast-Lite」は、監視ドローンを搭載してどこでも移動できる自律型のステーションです。

見た目は武骨なバギータイプの運搬車ですが最先端のロボティクス技術が搭載されていて、上部からステーションがスライドして外側に跳び出してドローンが離発着できる仕様になっています。紹介ビデオを見ると搭載されているドローン「HoverMast」の機体もなかなかにデザインがかっこよいのがわかります。

自律型で移動できるドローンもステーションも登場している

紹介ビデオ

Vehicle Reconnaissance System(VRS)

ドローンを格納して離発着するという機能としては、FLIR Systemsが開発している小型偵察ドローン「Black Hornet」専用のVehicle Reconnaissance System(VRS)が一番すごいかもしれません。

4機のBlack Hornetが収納できるVRSは車両に簡単に備え付けることができ、フタの部分が開くとそのままカタパルトになって完全に自動で離発着できるよう設計されています。こちらも紹介ビデオを見るとなかなかにすごくて、映画やドラマに出てくるような機能を備えているのがわかります。

Black Hornet VRSはまるで特撮映画の小道具のように見える

紹介ビデオ

新型コロナウィルスの影響でドローンの活用が拡がっていますが、それにあわせてステーションやポートのニーズも拡がることになればさらに新しい機能やデザインが登場しそうです。

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