【詳細解説】「緊急事態宣言」は早かったの?遅かったの? 電話・ネット意識調査 最新版

選挙ドットコムでは、4月11日(土)・12日(日)に日本国内の18歳以上の方を対象としたハイブリッド調査(電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時に行う方式)による全国意識調査を実施しました。
電話調査(JX通信社と共同実施)では992件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)では1,000件の有効回答を得ました。

「選挙ドットコムちゃんねる」でもゲストにJX通信社の米重克洋さんをお招きし、今回の調査について解説をしていただきました。
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7都府県に緊急事態宣言を発令

安倍首相が緊急事態宣言 7都府県対象 効力5月6日まで NHKニュース

新型コロナウイルスの感染が都市部で急速に拡大している事態を受けて、安倍総理大臣は、政府の対策本部で、東京など7都府県を対象に、法律に基づく「緊急事態宣言」を行いました。宣言の効力は来月6日までで、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡が対象となります。 …

4月7日に、新型コロナウイルスの感染が都市部で急速に拡大している事態を受けて、安倍総理大臣は政府の対策本部で、東京など7都府県を対象に、法律に基づく「緊急事態宣言」を行いました。宣言の効力は来月6日までで、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡が対象となりました。

また、選挙ドットコムの定例意識調査実施後の4月16日には、緊急事態宣言の範囲を全都道府県に拡大をしました。

選挙ドットコムでは、4月度のハイブリッド意識調査で「4月8日から効力となった緊急事態宣言の安倍政権の対応について、その時期についてどう思いますか?」という質問を設けました。今回はその結果について詳しく分析していきます。

77%が緊急事態宣言は「遅かったと思う」と回答

緊急事態宣言の時期(全体集計)

緊急事態宣言の時期は「まだ早かったと思う」が1.7%、「適切なタイミングだったと思う」が9.1%、「遅かったと思う」が77.0%、「どちらとも言えない、わからない」が12.2%となりました。

回答者の7割以上が緊急事態宣言は「遅かった」と感じています。

緊急事態宣言の時期(ネット調査・電話調査比較)

ネット調査と電話調査の比較は以上の図の通りです

ネット調査では「まだ早かったと思う」が1.2%、「適切なタイミングだったと思う」が7.6%、「遅かったと思う」が79.5%、「どちらとも言えない、分からない」が11.7%となりました。

電話調査では「まだ早かったと思う」が2.1%、「適切なタイミングだったと思う」が10.7%、「遅かったと思う」が74.5%、「どちらとも言えない、分からない」が12.7%となりました。

どちらの調査でも「遅かったと思う」が7割を超えていました。

色々な視点からクロス分析を行うと・・・。

年代別のクロス集計は上の図の通りです。「18・19歳」「20代」「80代」はそれぞれ全体の10%にも満たないため参考値となります。

30代~70代のどの年代においても「遅かったと思う」が最も多い結果になりました。唯一70代だけが「適切なタイミングだと思う」が10%を超えていることも興味深い点です。

支持政党別のクロス集計は上の図の通りです。

無党派層(支持する政党はない)も含め、どの政党の支持層においても「遅かったと思う」が最も多い結果になりました。

なお、政権与党である自民党と公明党の支持層では約20%程度が「適切なタイミングだったと思う」と回答しています。

内閣支持別とのクロス集計は上の図の通りです。横軸が布マスクの配布について、縦軸が内閣支持です。

安倍内閣を強く支持している層では、「適切なタイミングだったと思う」が「遅かったと思う」を上回っています。それ以外では「遅かったと思う」が最も多い結果になりました。

一方で、安倍内閣をどちらかと言えば支持する層では、約20%が「適切なタイミングだったと思う」と回答しています。

緊急事態宣言は今後どうなるのか・・・。

感染者数の増加が徐々に落ち着きつつあるものの、一瞬の気の緩みを許さない状態が続いています。政府は、宣言を全国に拡大してから2週間の節目となる30日にも専門家会議を開催し、今後の対応を検討することにしています。緊急事態宣言は延長されるのか、延長されないのか注目です。

選挙ドットコムのハイブリッド意識調査では、これまでわからなかった全世代の声を集めることができます。政治家の方や政党関係者にもご利用いただいておりますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。

調査概要:調査は令和2年4月11日(土)と12日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査(JX通信社との共同実施)で992件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)で1,000件を取得。電話調査は無作為に電話番号を発生させるRDD方式をオートコールで実施。ネット調査ではスマートフォンアプリのダウンロードユーザーを対象にしたアンケートツールにより実施。各数値は小数第2位以下を四捨五入。

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