GW連休中の #おうち時間 には読書はいかが?編集部おすすめの選挙・政治本3選

ゴールデンウィークの連休が今年も始まりましたが、今回は緊急事態宣言・外出自粛の下で不要不急の外出は控えなくてはなりません。家にいてもすることがない…という方はこの機会に読書でもいかがでしょうか?選挙ドットコムらしく選挙・政治に関する本の中からライトに読めそうなものを3冊ピックアップしてみました。連休中のお供にどうぞ!

加藤秀治郎『日本の選挙―何を変えれば政治が変わるのか』中公新書、2003年

日本の選挙|新書|中央公論新社

何を変えれば政治が変わるのか 加藤秀治郎 著 …

選挙制度を巡る議論では「~~という制度は○○がメリットだが××はデメリット、だから・・・・という制度を組み合わせて…」といった単純な損得勘定で論じられがちです。しかしこの本は選挙制度(比例代表や小選挙区・大選挙区など)のバックボーンにある政治思想まで踏み込み、どの選挙制度がどんな政治思想に根差しているのか、どんな社会を目指して考え出されたのかにまで触れつつ新書という読みやすい形でまとまっています。
選挙制度について考えるということは、私たちはどんな政治がいいのか、どんな社会がいいのかを考えることに直結している―そう思わされる一冊です。

原田マハ『本日は、お日柄もよく』徳間文庫、2013年 

本日は、お日柄もよく – 徳間書店

お気楽なOL、二ノ宮こと葉は、密かに片思いしていた幼なじみ・今川厚志の結婚披露宴で、すばらしいスピーチに出会い、思わず感動、涙する。伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。衝撃を受けたこと葉は、久美に弟子入り、「言葉」の修行を始める。 …

主人公の(どこにでもいる普通の)OL・こと葉が想いを寄せていた幼馴染の結婚式で出会ったのは感動的なスピーチを繰り出すスピーチライター・久遠久美。久遠に弟子入りしたこと葉はひょんなことから「政権交代」を目指す野党ホープのスピーチライターに?!そんな中で到来した衆議院解散総選挙の行方は…222
言葉の持つ力は大きい―そんな当たり前のことをスピーチライター・選挙を通じてここまで鮮やかに描けるのかと初めて読んだときは驚きと爽やかな読後感がありました。
また、選挙クラスタの皆さんなら「あっ、この選挙区って…」「この選挙のシチュエーションどこかで…」と思えるのもおすすめポイントの一つです。
(原田マハさんの小説は『総理の夫』もおすすめです。)

NHK取材班『AI vs. 民主主義 高度化する世論操作の深層』NHK出版新書、2020年

NHK出版新書 614 AI vs.民主主義 高度化する世論操作の深層 NHK出版

AIが世論を誘導する――。一見信じがたい話が、「デジタル選挙戦略」としていま世界中で展開されているのをご存じだろうか。米大統領選やイギリスEU離脱の国民投票では、国民が無意識のうちにWeb上に提供している多くの個人情報がAIに解析され、選挙キャンペーンに利用された。…

一見びっくりするようなタイトルですが、2016年のアメリカ大統領選やイギリスのEU離脱国民投票におけるデジタル選挙戦略の実例や最新のデジタル選挙戦略の動向などを紹介しています。
新型コロナウイルスの影響でアメリカ大統領選に関する報道量は減っていますが、先日もトランプ陣営が専用アプリをリリースするなど選挙戦の動きは止まっていません。今回のアメリカ大統領選の結果がどうなるのかを考える上で読んでおきたい一冊です。

GWは #おうち時間 を大切に!

緊急事態宣言の延長も取りざたされている(5月1日現在)ため、今年はGWという気分はないかもしれません。しかしながら外に出られない分、今年のGWは本の世界に出て行ってみるのもいいかもしれません。

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