長崎停泊クルーズ船 5人目の救急搬送 朝から息苦しさ

クルーズ船 コスタ・アトランチカ

 長崎県は2日、長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカ(イタリア船籍、8万6千トン)の乗組員1人を、市内の感染症指定医療機関に救急搬送したと発表した。新型コロナウイルス感染が判明していた外国籍の40代男性で軽い肺炎の症状があった。乗組員の入院は5人目。うち1人は退院している。
 男性乗組員は数日前から倦怠(けんたい)感があり、2日朝に息苦しさを訴えた。船医が診察し、災害派遣で1日に現地入りした陸上自衛隊のコンピューター断層撮影(CT)診断車を初めて活用して検査。肺炎の症状が確認されたため、日本側の医師の判断で搬送した。
 一方、長崎市は、4月15日に同市で初めて感染が確認された福岡県の30代自営業男性が、2日に市内の指定医療機関を退院したと発表。PCR検査で2度続けて陰性となり、基準を満たした。濃厚接触者27人に対する2週間の健康観察も終了した。


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