実は日本と深いつながりが…美しい海と森が広がるミクロネシア連邦を紹介!

東京に関わるさまざまな外国人の視点で東京の魅力を再発見するTOKYO MX(地上波9ch)の国際情報バラエティ番組「明日どこ!? DX」(毎週月曜16:30~)。今回は「大使館★晩餐会」のコーナーで放送した、ミクロネシア連邦の特集を紹介します。

◆ミクロネシア連邦とはどんな国?

番組スタッフは、東京・赤坂にあるミクロネシア連邦大使館へ。出迎えてくれたのは、一等書記官のクニオ スエナガ(末永邦雄)さん。一見、日本人のようなルックスで流暢な英語をしゃべる彼の国籍は、ミクロネシア連邦です。

話を聞いてみると、父が日本人で母がミクロネシア人の日系人だそう。ミクロネシア連邦の人口約20%が日系人で、初代大統領もトシオ・ナカヤマ氏という日系人。

そして、この日面会したジョン・フリッツ特命全権大使も日系人で、「母側の祖父が日本人ですね」と流暢な日本語で話します。

日本からおよそ3,800km、赤道近くの太平洋に浮かぶ600以上の島々からなるミクロネシア連邦。大使によると、東西は約3,000km、約60の島が有人です。そして、青い海に白い砂浜の絶景が広がる天国のようなこの国には、太平洋戦争を通じて日本と深いつながりがあります。

◆過去に多くの日本人が移住

というのも、太平洋戦争時には多くの日本人がミクロネシア連邦に移住しました。そのため、この国には日本のさまざまな名残が。スエナガさんいわく、先生、野菜、自動車、運動会、滑走路などたくさんの日本語が、現地のチューク語でもそのままの意味として使われているのだとか。

戦争という悲しい出来事がありつつも、ミクロネシア人は日本に対し好意を持ち、文化を受け入れてくれているそうで、大使は「国の人たちは、日本に対して温かい心を持っていますね」と話します。

そんなミクロネシア連邦は、ポンペイ、チューク、ヤップ、コスラエの4つの州に分けられ、大使とスエナガさんの出身であるチューク州には特に多くの日系人が住んでいるといいます。

旧名でトラック諸島と呼ばれるチューク州には、太平洋戦争時に日本の第四艦隊の指令本部があったそうで、アメリカから2日間に及ぶ大空襲に遭い、日本の艦艇が今なお沈没したままなのだそうです。

その写真を見た番組スタッフは「めちゃくちゃ美しい島に、すごく悲しい歴史が同居しているんですね」と驚きの声を上げます。

一方、東端にはマングローブ林が広がるコスラエ州があり、首都・パリキールを有するポンペイ州には世界遺産「ナン・マドール遺跡」があります。

そして、特に伝統文化が色濃く残るヤップ州には、「ストーンマネー」と呼ばれる石のお金が存在します。その価値は石の大きさや見た目ではなく「石が歩んできた"歴史”で決まる。ヤップ州の人たちにとって石とは、自分たちの歴史そのもの。冠婚葬祭などの伝統的な行事や犯罪の謝罪金のときなどに使われる」とスエナガさんは言います。

日本にも石のお金があると聞き、大使とともに日比谷公園へ。そこにある石のお金は、ミクロネシア連邦に対しての公共事業のお礼として大正時代に日本に寄贈されたものだそう。それを目にした番組スタッフは、「東京のビルのど真ん中の公園に、ミクロネシア連邦の石のお金があるとは」とビックリ。

◆大使が足しげく通う"東京のソウルフード”

大使の案内でやってきたのは、神楽坂にある「離島キッチン 神楽坂店」。ここは、日本全国の離島からメニューを集めた、島々の料理が楽しめるレストランで、"島っぽい”雰囲気が漂う空間となっています。

大使は2019年の春、この番組で特集した離島、島根県海士町(あまちょう)を訪れ、隠岐諸島のファンに。ここのレストランにやってきては、そのときのことを思い出しているそう。

ここで大使が味わったのは、「隠岐島の寒シマメ漬け丼(税別1,200円)」。隠岐諸島では、スルメイカのことを"シマメ”と呼び、イカ肝と醤油で漬けた丼ぶりが有名です。

海士町を訪れた際、「まずはこれ(寒シマメの漬け丼)を食べなさい」と言われ食べた思い出の味。ひと口頬張ると「うん、美味しい!」と大きく頷いていました。

ちなみに、大使は海士町で「なかむら旅館」に宿泊したとき、宿を切り盛りするご主人、中村徹也さんと奥さんがサプライズで国歌を歌ってくれたそうで「感動した」とエピソードとともに「また会いたい」と話します。

今回、偶然にもその中村さん夫妻が東京にやってくると聞いた番組スタッフは、羽田空港で彼らをピックアップ。中村さん夫妻には「2人に会いたいという人がいる」とだけ伝え、大使のことは内緒に。

待ち合わせ場所に到着し、「(会うのは)誰ですか?」と不安を口にする中村さんでしたが、大使の顔を見るや瞬く間に笑顔を浮かべ、昨年春以来の再会を喜んでいました。

◆大統領が「明日どこ!? DX」に登場!

番組スタッフは、東京・紀尾井町にあるとあるビルへ。大使とともに姿を現したのは、なんとミクロネシア連邦のデービッド W・パヌエロ大統領。

パヌエロ大統領は、「私は日本に感銘を受けています。日本の方々はとても印象的で、一生懸命に仕事をされる。国のサイズは小さいけれどとても強い国だと思います。我々の先祖は、多くの日本の言葉を使ってきました。未来を見るためには過去を知ることが大切です。未来も人と人のつながりが大切だと思います」と笑顔で語ります。

さらには「日本人は大きな街で働いているので、リラックスを求めているでしょう? ミクロネシア連邦には綺麗な空気、美しい海と森があります。その価値観を世界に広めるためにも、ぜひミクロネシア連邦に来て、美しい海と森を体験していただきたいです」と話していました。

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<番組概要>
番組名:明日どこ!? DX
放送日時:毎週月曜 16:30~17:00 「エムキャス」でも同時配信
※再放送 翌週火・木・土曜 23:00~23:30 <TOKYO MX2>
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/asudoko/
番組Twitter:@asudoko_dx

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