『PE2段シャクリ』は現代エギングの礎的テク!開祖・杉原正浩による永久保存版解説!! part①

フォールと並び、現代エギングの根幹となるテクニックと言えるのがシャクリ。つまり、ジャークテクニックだ。伝統的な漁具を昇華した、イカ専用のルアーであるエギは、ウォブルやロールなどのアクションを発生しないという、ある意味で単一的な性能を持つ。エギをどう動かし、結果としてイカを誘えるかどうかは全てアングラー次第だ。アオリイカゲームを展開する上で最も重要な、この誘いの極意をエキスパートアングラーにレクチャーしていただいた。今回は現代エギングの礎を築き、PEラインを導入させ、デイエギングを確立するなど、エギングの魅力を幅広く広めたレジェンドアングラーにシャクリの極意を教えていただきます。

[ アルバム : はこちら ]

[ アルバム : 【“PE2段シャクリ”の極意!! part① 画像まとめ】 はこちら ]

解説して頂くのはアオリイカ釣りを「エギング」に昇華させた張本人!

【Profile】
杉原正浩(すぎはら・まさひろ) 
PEラインを使った2段シャクリ釣法を編み出し、日中エギングの魅力を世に広めたレジェンド。ユニチカプロスタッフとして、ラインやエギの開発に携わる。

ピンスポットで高く跳ね上げ効率的にアピールする必釣技!

タックル環境が生んだ必然の確釣テク

まずは、PE2段シャクリが生まれた経緯を教えて下さい。

杉原「10数年前、当時のタックルで一気に高く跳ね上げるにはどうすればよいか追求して編み出しました。当時のエギングロッドは、最新のモデルに比べると重くてダルいタイプが主流だったし、現代のエギほどレスポンスが良くなかったため、瞬発的に跳ね上げるには限界がありましたからね」

高く跳ね上げる狙いとは?

杉原「高活性なアオリイカが周囲にいる状況で、効率よく広範囲にアピールするのが最大の狙いです。複数回、普通にシャクれば段々と高く跳ね上がりますが、そうするとエギは手前に移動し過ぎてしまい、狙ったポイントから大きく離れてしまいます。移動距離を抑えるためには一発で高く跳ね上げる必要がありました。“2段シャクリ”という名称ではありますが、1投目では、エギをほとんど動かしていません

一段目のシャクリは、エギの頭の向きが変わる程度?

杉原「その通りです。エギの頭を少し上に向け、間を空かずに次のシャクリを入れることで、スムーズにパワーが伝わり、移動距離を抑えつつ効率的にエギを高く跳ね上げることができるんです

PE2段シャクリのポイント

其の1:「2回シャクリ」とは異なる操作アクション

其の2:エギを一気に高く跳ね上げられる!

其の3:移動距離を抑えつつ、ロングフォールが可能!

2段シャクリの水中イメージ

横方向の移動を最小限に抑えて一気に高く跳ね上がる

PE2段シャクリと一般的な“2回シャクリ”が決定的に異なるのは、その場で一気に高く跳ね上がる点だ。

杉原「ピンスポットを離れず広範囲へアピール。高く跳ね上げることで、フォールの間をより長くとれる点も長所です

1段目のシャクリは、エギの頭を上に向け跳ね上がりやすい姿勢を整えるため。

杉原さんの使用エギ「エギエスツーβ(ユニチカ)」

【スペック】 ●タイプ:ノーマル、シャロー(3.5号のみ)●サイズ:3.0、3.5号●カラー:10〜35色 ●価格:オープン

どんなタイプのエギでも実践は可能

杉原さん曰く「レスポンスの高いエギを選べば、体力的負担が少なく、より効率良くPEの2段シャクリを実践できます」とのこと。エギエスツーβ(ユニチカ)はキャスタビリティーやダート性能、安定性を突き詰めたハイバランスタイプの代表格だ。

エギエスツーβの特徴

其の1:様々なアクションへ対応する万能性

其の2:引き重りが少なく、体への負担を軽減

其の3:キャスタビリティーに優れ、安定性も高い

次回はPEの2段シャクリを実践する際のコツやフォームなどを徹底解説! 乞うご期待!!

© 株式会社 内外出版社