殿堂入りへの道を着実に歩むインディアンス・リンドーア

現在のメジャーリーグは、カルロス・コレア(アストロズ)、ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)、マーカス・セミエン(アスレチックス)、コリー・シーガー(ドジャース)らの活躍により「遊撃手黄金時代パート2」とも言うべき状況となっている。そして、その先頭を走るのがフランシスコ・リンドーア(インディアンス)だ。メジャーリーグ公式サイトのマット・ケリーは、リンドーアが将来のアメリカ野球殿堂入りに向けて着実に歩みを進めていると主張する。

リンドーアは昨年11月に26歳の誕生日を迎えたが、25歳のシーズンまでにWAR27.6(Baseball-Reference版)、130本塁打を記録。メジャーリーグの長い歴史上、26歳の誕生日までにこの両部門でリンドーアを上回る数字を残した遊撃手は、カル・リプケンJr.とアレックス・ロドリゲスの2人しかいない。

FanGraphsのダン・シンボースキーによると、成績予測システムZiPSを用いてリンドーアのキャリア通算成績を算出した結果、2600安打、443本塁打、打率.279、出塁率.339、長打率.490という数字が弾き出され、通算WARは80前後に達するという。通算WARが80を超える遊撃手は、リプケンJr.とロドリゲスのほかにホーナス・ワグナーしかおらず、リンドーアがこの予測通りの成績を残せば、殿堂入りは当確と言える。

リンドーアのキャリアについては、うまくいけばWAR95.9(Baseball-Reference版)を記録したリプケンJr.、最悪の場合でもWAR44.5(同)を記録したトロイ・トゥロウィツキーに匹敵するものになると予測されており、このまま順調にキャリアを過ごした場合はWAR70.5(同)を記録したバリー・ラーキンくらいのレベルになるという。

ラーキンは1995年のリーグMVP、1990年のワールドシリーズ制覇を筆頭に、オールスター・ゲーム選出12度、シルバースラッガー賞9度、ゴールドグラブ賞3度など輝かしいキャリアを過ごして2012年にアメリカ野球殿堂入りを果たしており、そのラーキンが比較対象となっていることからも、リンドーアが素晴らしいキャリアを過ごしていることが読み取れる。リンドーアの今後が非常に楽しみだ。

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