「学生が集中、反応がより多い」 オンライン授業に手応え 長崎大ICT基盤センター准教授 古賀掲維さん

長崎大ICT基盤センターの古賀掲維准教授=同大

 「音声は聞こえますか?」。先生の問い掛けに学生の「手」が次々と上がる。といってもパソコン画面上の「挙手」ボタンでの反応だ。4月8日から始まった長崎大のオンライン授業。運営をサポートし、「対面授業より学生が集中して反応がより多い気がする」と手応えを感じている。
 新学期。キャンパスに学生の姿はほとんどなく、全学部全研究科の約9千人が自宅などで授業を受ける。
 同大は新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月中旬にはオンライン授業を決定。パソコンの設定手順など電話やメールで学生をサポートしてきた。接続できないなどトラブルも発生。「手探りでの対応となり、特に新入生への周知に苦労した」と振り返る。
 学生は自由な時間に専用サイトにアクセスして資料や動画を閲覧。課題に取り組むほか、講義時間にはウェブ教室に参加する。
 リハーサルや課題の準備など多くの負担が生じたが、動画コンテンツは千本以上作成され、来年再利用できる“財産”となる。「事態が収束して対面授業が始まった際はオンライン授業の経験を生かした多様な学修経験を提供したい」と意欲を語る。

 


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