コロナに負けない!現役CAのポジティブチャレンジ
新型コロナウィルスによる外出自粛や渡航制限で、減便・運休が続く航空業界。
CA(客室乗務員・キャビンアテンダント)は、フライトがなくお給料が激減、自宅スタンバイ続きでいつどこにフライトになるか分からず気が休まらない、フライトに行けば感染リスクと隣り合わせ、など厳しい状況にあります。
そんな中、CAメディアではZOOMで現役CAのオンライン情報交換会を開催。
そこで見えてきたのは、現状を嘆いてばかりいないで、前を見て行動を起こしている強いCAのポジティブな面。
コロナをきっかけに自分を見つめ直したり、この状況だからこそできることに取り組む現役CAのポジティブチャレンジをリレー形式でご紹介していきます。
第4回目はおうち時間を利用して世界各地の料理に挑戦し、自宅で海外旅行気分を味わっているmaryamさんが登場!
恋しい海外旅行気分をおうちで味わう!
楽しみにしていたGWのご旅行をキャンセルされた方も多いと思います。
私たちCAも同様、相次ぐ運休・減便で、いまだかつてないほどのスケジュール変更を経験しています。
久しぶりのフライトでも、渡航先の入国制限や管理が厳しく、滞在中はホテルの部屋からさえ出られないことも珍しくありません。
「こんなにおうちで過ごすのは、いつぶりかしら?」と当初は戸惑ったものの、コロナ禍の影響を肌で感じているからこそ、“stay home”の重要性もよく理解できます。
食べるのが大好き、お料理も大好きな私は、恋しい海外気分を自宅で味わうため、行きたい土地の名物料理に挑戦しています。
ここでは、国内で海外の調味料を入手する方法や、オススメのレシピをご紹介したいと思います。
お料理好きCAは食べるだけでは終わらない!
私たちCAにとって、限られたフライト先での楽しみとして上位に来るのは、やはり現地での食事。
現地ならではのおいしい食事をいただくことで、海外気分を味わうことができ、何よりフライトの疲れを癒してくれます。
仲の良いメンバーでのフライトでは、機内での休憩時間から「今日、着いたら何食べに行く?」なんて相談することもしばしばです。
お料理好きのCA仲間との食事は、食べるだけでは終わりません。
食事のあとは、そのままスーパーマーケットに向かいます。
その日に食べたおいしい食事をおうちでも再現するため、調味料コーナーやレトルトコーナーをパトロールするのです。
例えば、こちらは香港で見つけた有名調味料メーカーの「李錦記」の中華調味料です。
お肉や野菜などをフライパンで炒めて、仕上げにこのソースを加えるだけですぐに本格中華の味を再現できます。
お値段もお手頃で機内持ち込みが可能なサイズ感なので、友人へのばらまき土産としても最適で買いためていました。
恋しい海外旅行気分を自宅で楽しむため、最近は滞在先で買い集めた調味料で世界の味を再現しています。
国内で海外の調味料を購入するには?
近年は、国内の輸入食品店などでも、海外の調味料を手に取れるようになりました。
海外で購入すると説明書きが全て英語もしくは現地の言語なので理解が難しいこともあるのですが、日本で手に入れられるものの多くは、調理方法が日本語で書かれているため、より気軽にチャレンジできるのがメリット。
たとえば「KALDI(カルディ)」のオンラインショップでは、パスタソースやカレー、スープなどインスタント食品も豊富に取り揃えられていました。
休園・休校等でお子さんが自宅にいることが多いこの時期は、たまにはインスタント食品で手軽に食事を済ませてみたり、お子さんと一緒に料理をしてみたりするのも良いかもしれません。
意外と出てくる!おうちで簡単「世界の料理」レシピ
私も久しぶりに旅行中の写真を見返して、無性に思い出の味が恋しくなりました。
そんな時、スマートフォンで「世界の料理」や食べたい料理の名前を検索してみたのです。
すると、レシピサイトだけでなく、食品メーカーのサイトでもたくさんのレシピが公開されていることに驚きました。
自宅にある食材や調味料を使って、簡単に作れるレシピも意外にたくさんあります。
おうちでハワイ気分!ガーリックシュリンプのレシピ
まず私が挑戦したのが、ハワイのノースショア名物のガーリックシュリンプ。
スーパーで購入したエビを、にんにく、白ワイン、レモン汁とオリーブオイルなどに漬け込んでガーリックシュリンプを作り、つかの間のハワイ旅行気分を味わいました。
◆材料(2人分)
・無頭エビ:10尾
・☆にんにく(チューブ):大さじ1
・☆白ワイン:大さじ1
・☆塩:小さじ1/3
・☆黒コショウ(あらびき):少々
・☆レモン汁:大さじ1
・☆オリーブオイル:大さじ2
・サラダ油:小さじ2
・バター:10g
◆作り方
①足や背わた、剣先をとったエビ、☆の調味料をビニール袋に入れてもみこみ、冷蔵庫で30分ほど漬け込む
②フライパンにサラダ油をひいて熱し、①のエビを並べて両面焼き目がつくまで焼く
③残ったタレとバターをフライパンに加えて、エビ全体によく絡めて出来上がり
◆ポイント
・エビの下処理には、キッチンバサミが簡単でおすすめです。背わたをとる際も、背中を切り開くと味がなじみやすくなります。
・食べる際に殻を外すのが面倒な方は、漬け込む前に殻をむいてしまいましょう。
・エビの尾は先を斜めに切り、キッチンペーパーで尾の中の水分をしごくようにふき取っておくと油ハネを防げます。
次のページ:ポルトガル名物!パスティス・デ・バカリャウ ~タラのコロッケ~に挑戦!
ポルトガル名物!パスティス・デ・バカリャウ ~タラのコロッケ~
続いて挑戦したのが、ポルトガルでポピュラーなタラのコロッケ。
難しいイメージがありますが、自宅でも簡単に再現することができました。
◆材料(2人分)
・☆生タラ(切り身):1切(約100g)
・☆白ワイン:大さじ1
・☆ローリエ:1枚
・じゃがいも:2個
・玉ねぎ(みじん切り):1/4個
・パセリ(みじん切り):大さじ1~2
・溶き卵:1/2個分
・塩:小さじ1/3
・こしょう:少々
・ナツメグ:少々
・揚げ油:適量
◆作り方
①耐熱容器にタラを入れ、白ワインをかけてローリエをのせ、ラップをふんわりとかける
電子レンジ(500W)で約3分加熱し、皮と骨を除いて身をほぐす
②じゃがいもを洗ってひとつずつラップで包み、電子レンジで約6分加熱する
竹串がすっと通るくらいになったら皮をむき、ボウルに入れてフォークなどでつぶす
③ ②に①と玉ねぎ、パセリ、溶き卵、塩、こしょう、ナツメグを加えて混ぜる
④ ③をラグビーボール型に成型する
(コロッケのタネに衣をつける必要はありません!)
⑤180℃に熱した油で、きつね色になるまで揚げて出来上がり
◆ポイント
・「バカリャウ」とは、塩漬けにした干し鱈のことです。
ポルトガルでは焼いたり、グラタンに入れたり、卵とじにしたり、とメジャーな食材。
筆者はポルトガルで買った「バカリャウの缶詰」を☆の代わりに使用しました。
缶詰を使う場合は、缶詰の油を良くお切りいただき、
塩加減は、③でまず溶き卵以外の材料を混ぜて味見をしながら調節してください。
・パセリは市販のドライパセリを使用し、ナツメグは買い忘れて入れませんでしたがおいしく出来上がりました。
・揚げ油の温度は、菜箸で簡単に確認することができます。
油に入れたお箸の先から、勢いよく泡がたくさんの泡が上がったら、それが180℃の合図。
コロッケのタネが半分浸かるくらいの油の量で問題なく揚がりました。
アフターコロナに向けて
おうちに籠りきりで代わり映えのしない毎日。
そんな中でも、ちょっとした「非日常」を作り出せたなら、明日を迎えるのが楽しみになる気がします。
「今日はどこに行こう?」
なんて、お口だけでも海外旅行気分を満喫してみてはいかがでしょうか。
そしてCAの仲間たちを見ていると、本当によく食べて、食事を楽しむ人が多いと感じます。
日々世界中を飛び回るCAの元気の秘訣が「食」にあるとするならば、このたっぷりあるおうち時間を利用して、楽しく食べて高い免疫力を手に入れることは、とても意味のあることに思えます。
長い外出自粛生活にめげないように、料理を利用してせめて気持ちだけは海を越えて自由に旅行気分を楽しんでみてはいかがでしょうか。