浦賀の偉人・中島三郎助の足跡紹介

 幕末の浦賀奉行所与力、中島三郎助(1821〜69年)の生涯を追った本「相州浦賀湊のヒーロー 中島三郎助」(湘南海援隊文庫)が出版された。横須賀市内の郷土史家・齋藤秀一さん(50)がゆかりの地の浦賀、函館、伊豆などで足跡をたどりまとめた。三郎助は、ペリー艦隊の黒船に乗り込み交渉に当たった人物として歴史に登場。勝海舟や榎本武揚らと長崎の海軍伝習所などで造船術や操船術を学んだ。大政奉還後も幕臣としての生き方を貫き「箱館戦争」で死亡、「忠義一筋の武士」といわれる。

 明治維新の立役者桂小五郎や吉田松陰らとの交流も描かれている。齋藤さんは「浦賀が生んだ偉人、三郎助の生き方をもっと知ってほしい」と話す。

 23日に浦賀の住友重機械工業機関工場で開かれる中島三郎助まつりで販売する。A5判62ページ、600円。問い合わせは、「やきとり竜馬におまかせ」の齋藤さん電話046(825)8727。

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