神奈川県選手団、精鋭集結入賞へ

 第21回全国都道府県対抗男子駅伝は24日、広島市の平和記念公園前発着の7区間、48.0キロのコースで行われる。2年前に史上最高となる初の1桁台の9位を記録したものの、昨年は24位に沈んだ神奈川。精鋭を集めた今回は初の入賞を目指している。

 9位だった一昨年は、中盤で一度は首位に立った。初入賞へあと一歩のところまで来ていることを実感する加藤智明監督(53)は「いつかは入賞と思って、男子は21度目の挑戦になった。ことしこそ8位に入って悲願を達成したい」と意気込む。

 昨年の日本選手権1500メートルで3位に入った29歳のベテラン高谷(JR東日本)がふるさと選手としてメンバーに加わったのが心強い。主将を任され、3区を走ることになりそうだ。

 5度目の出場となる大黒柱の梶原(厚木市陸協)は、高谷とともにチームをけん引する。マラソンに専念するため昨秋にプレス工業を退部し、フリーで活動中。2月に出場を予定する東京マラソンを前に、1万メートルの自己ベスト28分13秒42のスピードを発揮して健在ぶりを見せつけたい。一昨年は3区で区間4位の好走を見せており、今回はアンカーでの起用が濃厚だ。

 昨年1区で区間38位に終わった橋本(法政二高)は雪辱の機会を心待ちにする。この1年で全国高校総体や全国高校駅伝で経験を積み、再び1区を託されそうだ。駅伝の強豪・藤沢翔陵高からは二井、大西、小坂の3人が出場し、中盤のつなぎ役が期待される。鈴木(泉中)、脇坂(日野南中)、内田(大津中)の中学生3人は、いずれも全国中学校大会に出たスピードランナーだ。

 加藤監督は、惜しくも5秒差で入賞を逃した今月17日の全国都道府県対抗女子駅伝に続いて神奈川を指揮する。「1〜3区で流れに乗って中盤をうまくつなぎ、入賞を目標にできる順位でアンカー梶原に託す展開に持ち込みたい」と狙いを定める。

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